【コラム】直接対決20試合からひも解く、香川OGVS愛媛MP 四国アイランドリーグplusチャンピオンシップ展望(9月20日 香川オリーブガイナーズ)

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後期は愛媛マンダリンパイレーツが優勝し、四国アイランドリーグplus(以降四国IL)チャンピオンシップ(以降CS)の対戦は前期優勝の香川オリーブガイナーズと愛媛マンダリンパイレーツの対戦となった。
過去、CSがこのカードとなったのは2007年、2008年、2012年の3度。いずれも3勝0敗で香川が年間王座を獲得している。
愛媛はCS4度の挑戦でいまだ優勝は0回。5度目の正直を目指す。
対する香川は3年ぶりの優勝を獲りに行く。

今季、両チームは前期10試合、後期10試合の計20試合を戦った。前期では香川の6勝1分3敗、後期では愛媛の6勝2分2敗となっており、通年で見ればほぼ互角。

シーズンを通して防御率2.00と驚異的な投手力を見せた愛媛。元NPBの正田、小林がともに防御率2点以下、正田に至っては0.74、7勝3敗という成績。
加えて、東風平、阿部、糸川、ゲレロ、伴と先発3番手以下、リリーバーも充実していて盤石。「投手が抑えれば勝てる」を地で行くチームといえる。

対する香川は打のチーム。
チーム打率.259は他を2分6厘離し圧倒。チーム本塁打は42本に達し、外国籍選手がいない和製打線でホームランを量産した。
主軸は中川、松澤、赤松が担う。それぞれが8月まで3冠王を獲れる勢いで争った。
そして忘れてはいけない、首位打者にして盗塁王の大木。2位に21の差をつけた盗塁は最大の武器。大木が出れば即盗塁、ヒット1本でホームまで帰ってくるので1、2番で得点を挙げてしまうことも多かった。
今年の香川は「野球の華はバッティング」を地で行くチームだった。

直接対決20試合で顕著な成績をみていくと、
まず、正田の3敗のうち、2敗は香川がつけた黒星、ということだ。対正田2勝1敗という結果は、指揮官が9月11日に言っていた「正田に対する対策はだいたい解ってきているんで」という言葉を裏付ける。
第2戦の先発が予想される小林は後期わずか3イニングしか対戦していない。第1戦を落とすと手探りでスタートしなければならない香川に大きなプレッシャーがかかる。

香川の先発はエドワーズと川崎が中心。ともにVS愛媛は1勝1敗だ。竹田は後期VS愛媛2敗とゲンが良くない。おそらく中継ぎへ回ることになるだろう。松本は14回、田村は18 2/3イニングを投げてそれぞれ1失点のみと愛媛打線をカモにしている。強力な愛媛ブルペンとも十分に張り合えるだろう。
不安は先発3番手。2勝2敗のタイで第5戦となったときの先発をどうするか?愛媛戦で今季3勝を挙げた原田か、それとも竹田か。ともにいい時と悪い時の落差が激しい投手で投げてみるまで分からないため、愛媛と比べてあまり分の良くない勝負になる。

打線では、対戦打率.244と平均を下回り、愛媛投手陣の充実を裏付ける。
ただ、レギュラー陣では大木の.314、中川の.412を筆頭に松澤も.290と健闘していた。ただ、問題があるとすれば、中川の後期愛媛戦で放った3本塁打がすべてソロという点。中川の前にどれだけランナーを出せるか?が得点のカギを握る。
一方で不安は赤松。VS愛媛に限れば、.143と極端に悪い数字。コントロールのいいピッチャーを相手にボール球に手を出してしまっていた。自分の形で球を待てるかがCSで存在感を見せられるかの分水嶺になる。
シリーズ男になる可能性があるのは、伊東と宗雪。伊東は対戦打率.250を打ち、6四死球と打席での粘りが出塁につながっていて、ぜひ主軸の前を打たせたい。
宗雪は前期の愛媛戦で全本塁打6本のうち3本塁打を放っている。相性の良さを買いたい。

CSは本日20日、18時プレイボール@レクザムスタジアム、21日18時プレイボール@四国Cスタ丸亀の香川ラウンドを経て、25日から始まる愛媛ラウンド3試合が行われる。3勝目を先に挙げたほうが今年の優勝チームとなる。

四国アイランドリーグplus チャンピオンシップ開催概要(リーグ公式)

(記事:上溝 真司)

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