【記者会見】カマタマーレ讃岐・2018年シーズン総括記者会見全文(1月2日 カマタマーレ讃岐)

2018年明治安田生命J2リーグを22チーム中22位で終え、明治安田生命J3リーグへの降格が決定したカマタマーレ讃岐の川村 延廣・代表取締役社長と小川 徹・チーム統括部長は、2018年11月27日(火)香川県高松市の株式会社カマタマーレ讃岐事務所において「2018年シーズン総括記者会見」を行った。
9年間指揮を執った北野 誠監督の退任に端を発して発生した諸事態を鑑み、会社側から発せられた見解の情報開示のため、「4SPO」では2時間以上にわたり記者との質疑応答が行われた会見の全文を公開することとした。
本文は、忠実性を旨とした書き起こしを実施しており、質問・回答は全て時系列通りとなっている。長文で起こし、確認に時間がかかったため公開が遅くなってしまったこと、会社・質問者の同意を取っていないため伏せた形となってしまうこと、忠実ゆえに各事項で質問が重なるなど読みにくい部分があることにご理解いただけたら幸いである。

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(取材・文:寺下 友徳)

(写真:記者会見に臨む川村 延廣代表取締役社長(左)と小川徹チーム統括部長)

司会:岩澤 健 株式会社カマタマーレ讃岐常務取締役(以下、岩澤)

14:00開会

岩澤:それでは定刻になりましたので、これから2018シーズン総括会見を開きます。皆さまから向かって左が社長の川村です。右がチーム統括部長の小川です。よろしくお願いします。

 

川村 延廣・代表取締役社長(以下、川村):よろしくお願いします。

*小川 徹・チーム統括部長(以下、小川)も共に頭を下げる。

 

岩澤:それでは社長、チームの総括をお願いいたします。

 

川村:(起立して)それでは、簡単にごあいさつから……。カマタマーレ讃岐社長を務めます川村でございます。皆さま、報道各社の皆さまには大変お世話になっております。大変ありがとうございます。2018シーズンも多大なるご支援を賜りまして、改めて厚く御礼申し上げます。

2018年シーズンを振り返り記者会見を、というご要望がございましたので、それを受けて開かさせて頂きます。

冒頭申し上げた通り、皆さまにおかれましては大変ありがとうございます。(私と)引き続きチーム統括部長の小川からシーズンの振り返りを行い、ご説明をさせて頂きます。ご質問等のございます方は、小川の振り返りの説明が終わった後に、社名と名前を言って頂いた上でご質問を受けさせて頂きます。あとは座らさせて頂きます。失礼します(着席)。

2018シーズンは私たちカマタマーレ讃岐にとっても(J2)5年目という節目であり「共闘」というスローガンの下、上位を目指し頑張ってまいりましたが、ご案内の通り結果は7勝25敗10引き分け・勝ち点31でJ2・22位となり、J3降格と相成りました。特にシーズン終盤には残る可能性を信じてチーム全員頑張りましたが、想い叶わず残念な思いであります。

また、ホームのスタジアム入場者につきましても、前年を下回り1試合平均3,000人強(3,073人)でございます。シーズン中2回、台風で試合が流れたことや雨模様の試合も多かったことで、入場者数については残念な結果と思っております。
これらの責任は全て、社長である私にあると考えております。

 

J3となりましても、香川県をはじめ行政様の支援は頂けるとお話をうかがっておりますが、スポンサー収入や入場者数には少なからず影響があろうかと予想しておりますので、経営面でも今まで以上に厳しい状況になると考えております。しかしながら、半面ではこの降格を機にしっかりと足元を見て地を固めて今シーズンを振り返り、改革を行ってまいりたいと思います。ひごろ皆さまには様々なご支援を頂いているのに、大変申し訳なく心よりお詫びを申し上げます。

 

現在、新シーズンの体制を構築中であございますが、1年で再度J2に返り咲くことを目指して、強い、面白い試合をするカマタマーレ讃岐を目指し、フロント・チーム一丸となって乗り切ってまいりたい。そのように考えております。この思いは新体制の中で監督として指揮を執ることになる上村 健一・元ヘッドコーチにも伝えてあります。

 

上村氏の監督就任に関しましては、11月22日に臨時で行われました取締役会で承認されております。現在、Jリーグへの登録手続きを行っており、それが終わり次第改めましてリリースを行います(11月30日正式発表)。

2018シーズン終了をもちまして退任した北野(誠)監督には香川県にJリーグのクラブを根付かせて頂きました。その功績を我々は忘れてはならないですし、その恩に報いるためにも、香川県の活性化に貢献できるクラブづくりを目指してまいる所存でございます。今後とも報道各社の皆々様におかれましては、ご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げまして、私のごあいさつに代えさせて頂きます。
本当に申し訳ありませんでしたし、大変お世話になり、ありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

小川:(起立して)みなさん、こんにちは。チーム統括部長の小川でございます。本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。早速ですが2018年シーズンの総括を話させて頂きます。座らさせて頂きます(着席)。

今シーズンですが、残念ながらJ3降格となってしまいました。様々な課題があったシーズンだと思います。
まずプレシーズンですが、キャンプからトレーニングマッチの内容・結果共によくない状態が続きまして、選手が不安を抱えたまま開幕を迎えてしまいました。

従いまして開幕ダッシュに失敗して、試合内容も芳しくなかったため、選手たちは不安を抱えたままリーグ戦を戦ってまいりました。試合でチームや選手がよいパフォーマンスができず、試合状況の変化や相手の変化に対応できず、積極性や自信が失われていったと感じております。

また、チームがうまく機能しない時、立ち返るベースが見当たらず、連敗を6回(2連敗を2回・3連敗を1回、4連敗を1回、5連敗を2回)繰り返してしまいました。チームコンセプトの落とし込み、あるいは立ち返るベースの共有をプレシーズンから徹底して練習で取り組まなかればいけないと強く感じた次第でございます。

戦術面ではよい守備からよい攻撃につながらなかった、意図的にボールを奪う回数が非常に極めて少なく、さらに奪う位置が設定がうまくいかず、非常に低いのでスムーズに攻撃へ移行できなったというところがあります。これはGKを含めたビルドアップ能力が低いこと。安定してボールを前線に運び、作り出す回数が少なかったことが要因だと考えております。

守備の方はオーガナイズが整わない間の失点、押し込まれてCKやFKを与えてからの失点が多かったように思います。攻撃で相手陣内に攻め込んでもそこでボールをロストし、オーガナイズする前に失点したこともあり、守備から攻撃に移ろうとした時に自分でボールを失い、失点やピンチを招く場面も非常に多かったように思います。

そういったことから考えると、今年の戦い方としてボールを握って攻撃サッカーを行い、点を取るチームコンセプトはあったんですが、それをやるためにはキャンプからGKを含めたビルドアップのトレーニングが必要だったと思うし、そうすれば低い位置でボールを奪っても安定してボールを前線に運び、相手陣地でボールを持つことでスペースを奪うことや相手の裏を取る動き出しのタイミングとがだできたのではないかと感じております。

今年躍進したFC町田ゼルビア(J2・4位)がクロスを入れるチームだったような、もっと徹底したやり方をすればもっともっと違った戦い方ができたのではないかと感じております。選手たちの役割が明確にならず、ピッチ上で選手が不安になり躍動感あふれるプレーが見られなかったのは非常に残念です。ただ、シーズンの中で意思統一した指示が出た何試合については内容があるゲームができたと思います。

結果が出ない時も「チームはこうやろう」と徹底して、我慢してシーズンをやり切れば、また違った結果が出てきたのではないかと考える次第です。

その外的要因としては練習環境がありますけれども、昨シーズンまでは非常に人工芝でのトレーニングが多かったですけれども、(今季は)民間の施設を借りた天然芝(練習)の数は増えたと思っております。
ただ、(今季は)けが人が非常に多く、紅白戦ができないこともございました。専用練習場がないことも要因としては考えられますけれども、所属選手が高齢化しているためゲーム後の回復力の低下や運動強度の変動……(練習では)日によって運動強度を変えていくんですが、そこに対応できずケガをしてしまうことがあって、「北野さん(前監督)も試合のスタートメンバーを決めるのに苦労されているなあ」ということは見て取れました。

最後になりますけれども今後、来シーズンについては「やりたいこと。チームができること。やらなければならないこと」のどの要素が試合に勝つことにつながるかを整理して、戦い方を選択する。そして、選択した戦いをシーズン通じて徹底してやる。これをプレシーズン、キャンプを通じて、リーグ戦中のトレーニングも徹底してやることが大事であると感じました。以上です。

 

 

岩澤:それでは質疑応答に移ります。挙手の上、社名と名前をお願いします。

 

――(TV局A)の○○です。先ほど、小川部長の方からトレーニング施設の話がありましたけれども、川村社長におうかがいします。専用練習場・クラブハウスがない。選手のケガの話もありましたが、これはJ3降格の大きな原因となったと思います。
監督(北野誠前監督)は最後の会見でも「言い続けて、言い続けて、言い続けて叶わなかった」と言っていました。トップとして整備ができなかったことをどう思うかという部分と、J3からJ2に這い上がるために、今後どのようにしていかなければいけないと思っているのか。その2点。決意のほどをお願いいたします。

 

川村:確かにおっしゃる通り、私も1月でカマタマーレ讃岐の社長就任1年となりますが、この会社に入って以来、練習場の環境が本当に毎練習日ごとに確保している状況がしばらく続きました。
まず、クラブハウス(建設)を高松市が支援して頂けるということは従前からうかがっておりましたので、高松市と協議しながら「クラブハウス=専用練習場」ということを交渉してまいりました。ただ、それができるまでにシーズンが始まり、クラブが連敗している状況を見ていると「クラブハウス建設への最終仕上げより先に練習場の手配が要るな」と思ったところで、練習場確保を優先して香川県様、高松市様などに交渉事、お願い事をしてまいりました。
その甲斐あって来年度は天然芝のグラウンドでカマタマーレ讃岐が使える練習場が今年よりは好転するものと考えております。現在、準備して頂いているところもありますし、きちんと決まらないと発表できない部分もありますが、来年度はきちんとJ3からJ2に戻るためにも練習場は必須のものとなりますので、今のところは好転するものと考えております。

高松市さんと協議を重ねておりますクラブハウスは、高松市が提供される場所は都市公園法の規定により、カマタマーレ讃岐が占有して使える状況ではありません。ですので、クラブハウスを準備しながら私たちが優先して使える練習場確保に動いてきた一年でしたし、来年はそれがさらに好転するものと考えております。クラブハウスの準備は並行して進めてまいります。

 

――それは専用練習場ができるという意味合いではないということですか?

 川村:使える機会が増えるということです。

 

――クラブハウスは高松市との話し合いを……

川村:まだ続けております。東部運動公園の西側にある天然芝も秋口に張り替えられてきれいな芝になっておりますし、生島の練習場(香川県営サッカー場)の使用頻度も増えると聞いておりますので、「(天然芝を)使える日数が増える」ということです。去年よりは今年、今年よりは来年と練習場として使えるピッチが増えてくる。

 

――裏を返せば「J3に落ちてからそういうことになるのではなく、なぜそれが早くできなかったのか?」という方もいるかもしれません。

川村:そうでしょうね。「本来はJ2に上がった際(2013年)の盛り上がりの時にやっとくべきだったんだろう。それができておればよかったんだろう」と思いますが、それは今私の立場で言っても仕方ないことです。今年一年は練習場を確保することに軸足をほとんど割いてまいりました。努力してきたつもりです。

 

――(TV局B)の○○です。関連してですが社長は以前から「来年の5月までJリーグクラブライセンスの申請時期までに(J1ライセンス申請の要件だったクラブハウス建設の)方向性を決めたい。最短で出したい」とおっしゃられていました。

 川村:そのように思っておりました。

 

――それは今回の結果(J3降格)によって、スケジュール的には変わってくるのですか?

 川村:スケジュール的には若干見直しが必要になると思います。その当時は「あくまで最短で」という形で2020年には(クラブハウス建設が)何とかなるかな、という思いで申し上げておりました。
ただ、クラブの状況を考えると、クラブハウスはJ1ライセンス取得のための資格要件ですので、今は足下の練習場を確保することに、クラブハウスは並行して作業は進めてまいりますが、目の前の練習場を確保することにこの一年、私が社長になってからは努力してまいったつもりでございます。

 

――(TV局C)の○○です。川村社長に2点、うかがいます。「足下を見て会社の改革を」と先ほど申し上げましたが、何を改革されるのか。もう1点「1年でJ2に返り咲くために」とおっしゃいましたけれども、何をされるのか?具体的にチーム編成含めて、選手面含めて教えてください。

 川村:後の質問からでよろしいですか?社長として2018シーズンを経験したとこからしか言えない部分はありますが、勝負の世界。勝ち負けは非常に厳しいことを感じました。
ただ、J2の時の(Jリーグからの)配分金については、J2からJ3に落ちた際の一年間は、J2時代より8割の傾斜配分の資金を頂戴することができます。そしてJ3・2年目以降(のJリーグからの配分金は)はJ2時代の30%になってしまう。ということはJ2に戻るためにはカマタマーレ讃岐として来季1年に全てを賭けるしかありません。それで新体制を作って頑張っていきます。
ご挨拶でも申し上げましたが、監督就任予定の上村ヘッドコーチ(当時)にはそのことを重々伝えております。「そこはもう頑張って頂くしかないところだろう」そのように思っております。

それと改革のところですが、私は「いい会社」というのは小規模であればあるほど、ガバナンスが守られて、統制が取れて、1人1人社員の方々が自覚して仕事の管理、働く時間の管理、情報の管理含めてきちんと自覚をもってやっていく会社。それが「いい会社」だと思っていますので、そんな風な会社へ向かっていけるように、社員が一致団結できる会社にしていきたい。

これは私がここに入ってきてからずっと考えていることなんですが、そういった会社にして、いいクラブにして、スポーツビジネスで成り立つ会社としてチームの運営をやっていく。そのように考えております。

 

――逆に言うとそういったことが今のカマタマーレ讃岐にはなかったということでしょうか?

 川村:「足りなかった」と思います。それは私がこの会社で感じていることですので。普通、企業というものは個人の「個」の集まりで、それが統制が利いて、その統制の集まりが1つの会社になると思っていますので、それがきちんと守られる会社にしていきたい。そう考えています。

 

――これは推測の域を出ないんですが、ごめんなさい。このクラブの中で本当にクラブを愛して、全体で大きくなろうする想いが、このクラブに従事している皆さんにあるのか。どうなのかというのが……。

 川村:それは皆さん、カマタマーレを愛している社員の皆さんばかりです。そこに対する愛情は私たち社員が全員持っていると思います。それは間違いないことだと思います。

 

――フリーランスの寺下と申します。ちょっと時間軸を戻すようで恐縮ですが2点ほど。まず、今シーズンの終盤2試合、上村ヘッドコーチ・西村(俊寛)コーチがベンチに入らず、チーム活動も自宅待機という形になったとうかがっておりますが、そこの経緯を教えて頂きたい。

 川村:そこの経緯はチーム内の事情で起こったことですので、私の方からは申し上げるべきではないと思っておりますので、ご勘弁願えればと思います。

 

――小川部長は?

小川:そこは同じです。いろいろな事情があって起こったことですので、チーム内の問題ですので、ご勘弁願いたいと思います。

 

注:クラブ側からの上記経緯説明は12月4日、上村 健一氏のカマタマーレ讃岐新監督就任会見上にて行われました。

URL:https://www.kamatamare.jp/news/?id=311&item=INFO

 

――もう1つ。これはサポーターも心配していることだと思いますが、昨日(11月26日)付で中島 健太・強化担当が契約解除というリリースが出ました。1年でJ2に戻る上においては来季の戦力補強は非常に重要なファクターとなります。そこにかんして今後、どのように考えているのか。中島強化担当がいなくなった状態でどのようにやっていくのか。お聞かせ願います。

 小川:これについては私が主に編成をやっていこうと思います。上村ヘッドコーチが監督になることが決まりまして、彼とも話を重ねております。本来ならば上村が話すべきことなのでしょうが、そういうお話があったので、彼と私のお話ししているところはお話しさせて頂きます。
まず、先ほど社長の川村からも話があったように「1年でのJ2復帰」これは上村も「そういう気持ちでチームを率いていきたい」と強い気持ちで話してくれました。
では、どんなサッカーをするのか。これについては北野さんのサッカーはシンプルで、ブロックを作って、カウンターで仕留める。これでやってきたわけですが「お客さんが見ていて楽しいサッカー、魅力的なサッカーをすること」が私と上村の共通認識です。そのためにはサイドの選手が重要になってきますので「そこでアップダウンできる選手を探そう」ということで、編成に取り掛かっています。

今やっていることは既存の選手たちへの契約更新。かつ、新戦力については上村と協議をしながら仲介人を通じて詰めていく作業をやっています。社長からは話がありませんでしたが、私と一緒に作業をするのは、アシスタントコーチだった西村がしばらくすると「トップチームダイレクター」になりますので、3人で編成をすることになろうかと思います。

 

――西村さんの立場は、どのようなものになるのですか?

 小川:トップチームダイレクター。トップチームの強化責任者ということになります。一方でアカデミーの育成責任者は今まで通り髙見(慎司・アカデミーダイレクター)が担当します。

 

――(新聞社A) の○○です。ということは、小川さんはカマタマーレ讃岐で仕事を続けられるということですか?

 小川:いいえ。私はこの職については2019年1月31日をもちまして契約満了ということで社長と話しています。ただ、編成ができる人間が現在いないので。1月31日までにはきちんとできるだろうと思っていますが、西村に引き継いだ時点で契約満了ということになります。

 

――選手は3人の(DF岡村 和哉、MF渡邉 大剛、DFアレックス)契約満了を発表していますが、そこはどのような判断があってのことですか?

 小川:上村が新監督に内定した時点で監督の意向も入れて「上村がやりたいサッカー」に対し厳しい選手は満了ということになりました。ウチの場合は期限付き移籍選手が4名(DF竹内 彬、DF麻田 将吾、MF田中 英雄、MF佐々木 匠)おりますが、その中でも来季もやってほしい選手がおりますので、そこはレンタル元との交渉を行っている最中です。発表はまだできませんが。

 

――ということは誰が「厳しいので契約満了」の判断を下したのですか?

 小川:それは上村と僕の考えが一致して、そうなったということです。個々の名前は出せませんが、年齢的なことや、上村が目指す攻撃的なサッカーをする上では足下の技術がしっかりしたことが求められますから、そこでフルにハードワークできる選手という観点から、今リリースした満了選手については「厳しいね」という判断をしました。

 

――新しい選手を獲得するにしても、横のつながりがないと難しいのでは?

 小川:そこは問題ないです。仲介人からも盛んに売り込みがありますし、そこは心配はしていません。あとは社長は言いませんでしたが、J3降格したことによって強化費も厳しいものはありますので、費用対効果も考えながら交渉を重ねていこうかと思っています。

 

――これまでクラブに貢献してくれた選手たちに対して、厳しい判断だと思うが。

 小川:やはりそこはプロの世界なので。割り切るところは割り切らないといけないです。心情的におっしゃっていることは理解できますが。

 

――フリーランス○○です。先ほどからおっしゃっておるチーム戦術や強化も、もちろん大事だと思いますが、それはクラブとしてはむしろ枝葉の部分だと思います。一番根幹であるのは「クラブそのもの」だと思います。「結果を出せなかったのはチームだけではなく、クラブそのものだと捉えてはどうか?」と思っております。そういった意味で結果を出せなかったのはチームだけでなく、クラブも結果を出せていない。その点について川村社長・小川部長はどのように考えていますか?

川村:結果を出していない。J3に降格したのは先ほど言った通り全て私の責任と考えておりますので、私の責任は再度J3降格を機に地盤を固めて1年でJ2に上がっていくチームを作ること。そういう意味で私は「改革」という言葉を使いったのですが、私はそういうことを考えております。

小川:もちろん、おっしゃるようにチームだけの責任ではございません。私の責任も大きいです。だから、クラブ・会社・フロントそれぞれの責任があると思います。それは非常に感じます。

 

――先ほどの質問で小川さん「プロとして」という話がありました。フロントも当然「プロ」だと思います。

 小川:そうですね。はい。

 

――そこで結果を出せなかった場合、責任の取り方というものがあるかと思いますが。他のクラブ、一般的にJクラブで結果を出せなかった時は、フロント・上層部はその責任を取ることが重要だと思います。そこをなくして選手など枝葉の部分を変えても何も改善しないと思います。

 小川:責任の取り方はいろいろありますよね。先ほど申し上げたように来季の人事をしっかりやって、私としては強化の担当を引くということにしています。
だけど、すぐ辞めるのが責任の取り方かといえば、僕はそう思いません。やはり、9年間かかわった以上、体制を上村(監督)がやりやすい体制にしたいなと。これが僕の責任です。

川村:そこの所は北野さん(前監督)が責任を取る時に「(自分も)今シーズンで辞める」という話があって。(北野・前)監督だけの責任でないのは私も重々理解していおりますので「小川さんも来季の契約はないよね。もう、できませんから」ということは私の方から伝えています。(西村コーチをトップの強化部門のダイレクターとしてやってもらう。ただ、急に1人にしてもできませんので、小川部長が引き継いでいく。そういう形にしております。それも責任の取り方の1つだと思います。

 

――小川さんは当面それ(引継ぎ)をやられて、そこから先はどうされるのですか?クラブの中に残るということですが?

 小川:それはないと思います。

 

――クラブから去るということですか?チームとはかかわらないということですか?

 川村:そこから先は……。西村さんに仕事を引き継ぐことが当面の統括部長の1月31日までの仕事です。

 

――今回(小川さん)がそのように決意されたことはいいと思うんですが、それまでいろいろな諸問題がありながらも、そういったことがクリアされないまま棚上げされていたこと。「なにも努力をされていない」とは思いませんが、そこはどのように思われていましたか?

 小川:諸問題?

 

――練習環境含め……。

 小川:練習環境については皆さんもご存知のように高松市内の練習場は限られております。年間でも1種(成人)から始まって(2種<U-18>、3種<U-15>)4種(U-12)、女子、シニアの予定でほとんど埋まってしまう。もちろん、マネージャーとかが現場と折衝して(グラウンドの確保作業を)やってくれていましたが、僕と社長がさきほど社長が申し上げたように、練習環境の改善を担当していました。
根本的な問題。「転々とはするけれども練習場が確保できるようにする」ために行政の皆さんとすり合わせをずっとやってまいりました。そして先ほど言ったように「好転するのではないか」とところまでは持ってきたつもりなんです。今、詳しいことはお話しできませんけれども。

 

――そういった事情は香川県だけではないと思います。どこの県、どこのクラブにもそういった事情はあると思います。自前の練習場を持っているクラブの方がむしろ少ないくらいです。どこも市や県の協力を仰いで粘り強く熱意を持って接していくことで練習場が確保できると思います。
それ(天然芝練習場確保が好転する)が今回「その見込みがある」ということはいいことだと思いますが、それがなぜ今までできなかったのですか?(J2昇格後の)この5年間で練習場が改善されたと胸を張って言えますか?

 小川:今年が一番現場の皆さんが苦しかったと思いますね。理由は(使用を予定していた)ある所、そこは天然芝が4面あるんですが、そこの芝の状況が悪くなって使えなくなった。これが一番大きな原因です。その情報を僕もつかめなかったので、後手に回わりました。
それ以前のマネージャーは「フットサル場で練習した。土の練習場で練習した」という状態もありつつ、何とか現場サイドで練習場を確保できていたと思います。「これまで何とかなっていたからおろそかになっていた」と言われるかもしれませんが。今年に関してはそういうことがあったので、行政(など)に対して私たちがお願いしていました。

 

――マネージャーがやる仕事はスケジュール管理だと思います。協力を仰ぐのは、そこはマネージャー案件ではないと思います。

小川:実際にはは香川県や高松市の施設担当者とお願いするわけですが、あまり上から行くと弊害がありますし、実際にそういう事案も発生しました。そこは慎重に進めていました。

川村:(今年は)間違いなく小川と私とで香川県の交流推進課や保健体育課や、高松市のスポーツ振興課の方に折衝していましたし、ある時には高松市スポーツ協会の方や香川県サッカー協会にも「現在のサッカー場状況を改善しませんか?」という活動をずっとやってまいりました。で、それが少し実りつつあり、状況が好転しつつあるということが、先ほど申し上げたお話です。

 

――先ほどおっしゃっていた「選手の高齢化により練習場の変化に対応できなかった」という部分ですが、高齢化したのはもともとベテランの選手を獲得しているからだと思います。そのベテラン選手たちが、そういうことになったのはこのクラブが人工芝でトレーニングしているからだと思います。 このクラブは「人工芝ならむしろ恵まれている」と捉えられていらっしゃるかもしれませんが、人工芝はプロスポーツ選手、プロサッカー選手にとっては非常に負担がかかるものです。「できれば避けたい」というところはあります。
(かつ今年使用した)民間のトレーニング施設も(天然)芝の状態はよくなく、しかもフルピッチは使えないと聞いております。そういったことを鑑みて、ゲームに対して適切なサポートができたとは言い切れないと思います。ですから対応できていないのは選手ではなく、クラブ側の環境づくりではないかと思いますが?

川村;そこは「改善努力していく」ということで。もう過去のことはおっしゃる通りの部分があると思いますが、そこでご理解頂ければ。「改善努力していく」と。そこが大事だと思います。

 

――大事だと思いますけど、過去の過ちに対する責任の所在ははっきりとしておかないと、今後同じことを繰り返します。そこはいかがですか?

川村:過去の経営者のことを申し上げるわけにもまいりません。これから頑張っていく。そういう意味では小川が責任者の立場であったと思います。

 

――チーム統括部長。強化部のトップですよね?という部分において練習場環境改善に責任を持つ役職だということですか?

川村:高松市でクラブハウスの話、専用練習場の話などについては当時の社長と小川さんが連携して進めてやってきたことだろうと思います。遅々として進まない部分もあっただろうと推測しますが、それは私どもだけの責任ではなくて、私どもの要請を聴いて頂ける立場側の諸事情もございます。こちらサイドの都合だけで解答が出るというお答えはしようがありません。今、本当に(香川県)サッカー協会と私どもが一緒になって行政さんと話をしている段階でございますし、行政さんも前向きにやってくれることになっていますので。今、小川部長から「(今年は使用予定だった天然芝)4面が使えなくなった」という話もありましたが、これは瀬戸大橋記念公園(坂出市)の天然芝の話です。あそこも香川県さんが公募して4面の天然芝を直そうとしています。
これらは全て今年発生したことですし、今日やって明日できるということではない。だから来年以降改善していく見込みと申し上げております。そこのところはご理解頂ければありがたいと思います。

 

――J2に昇格してから毎年のように練習場の問題が起こってきましたが、そこに対して「練習環境を改善する」と約束してきた。ただ、それが叶わなかった。北野(前)監督、中島(前)強化担当は「練習環境が改善するよ」という言葉をかけて選手獲得に乗り出していたのに、結果的にそれができなったことはどうですか?

川村:申し訳ないですけど、それを今やってるんですよ。遅ればせながら。はい。それでご理解頂けませんか。もう過去を振り返っても仕方ありませんので。「私も生まれ変わる」。そのつもりで決意を新たにしておりますので、そこはぜひマスコミ・メディアの皆さんには応援頂きたいなと。これを最後に申し上げるつもりでしたけど、ぜひ生まれ変わるカマタマーレをご支援頂きたい。それをお願いしたいと思います。

 

――今回に限っては間違くなく環境は改善されるということで。断言きますか?

川村:間違いなく好転していきます。言える範囲で申し上げておりますが、瀬戸大橋記念公園の1面は香川県が公募して手直しをしておますし、香川県と高松市と協議しながらやっております。交渉している私自身がそのように感じております。
(マスコミ・メディアの)皆さんに会うと必ずこのような話になるので、私も早く外向けに言いたいんです。ぜひ言えるような段階にしてほしいということも(行政に)会うたびに申し上げておりますし、それをやってくれていると私も信じておりますので、間違いなく好転するものと私も信じております。

 

――では、なぜそのようなアナウンスが今までなかったのですか?

川村:私たちがお願いする以上、主導権は行政の皆さんにあります。私が話そうと思っても話せない事情があります。議会の承認もありますし、承認前に話が漏れるのは行政さんとしても非常に不味いことだと思います。常識的に考えてもそういうことです。私も早く言えるような段階にしてほしい、とは行政さんにお願いしますし、それが言える状況になれば申し上げる。ずっと言い続けてまいりました。

 

――川村社長はカマタマーレ讃岐後援会会長時代、専用練習場設置の署名を高松市に提出した(2016年11月)経緯もあって、そのような事情もご存知だと思いますが、57,148人の署名がそのままになっている。確かに過去の話ですが、そういった不満もサポーターを含めて持っている部分もあろうかと思います。

川村:そうでしょうね。私は当時後援会の会長として高松市に署名を届けにまいりました。サポーターさん方からの要請を受けて6月30日(J2第18節・FC岐阜戦後)にも、署名をいただいた後、クラブハウスの状況が前に向いて進んでいなかったことの事情はご説明させて頂きました。当時の経営判断は私自身が外の人間だったので解りませんが、想像できる範囲では恐らくこういうことでできなかったんだろうという話を私の責任において説明させて頂きました。

 

――(TV局C)Jリーグに昇格して以来、観客数がほとんど増えていません。これは勝てていないことだけが原因だと思えませんが、支持が広がらない理由はどこにあるのでしょうか?これまでのカマタマーレの立ち振る舞いに問題はなかったのでしょうか?
サッカーに近い人でさえ「(カマタマーレは)要らないんじゃないの?」という厳しい声も実際、あるんです。そういう声もある中で、今後どうやって県民クラブとして支持を広げていくのか。サッカー協会との関係・行政との関係は今、お話頂きましたけど、頼むだけの関係なのか?主体的にアクションを起こさないのか?あるいはサポーターに情報を開示して「今、こういう状況なんだ」という形を出して支持を広げるのか?その辺りはいかがでしょうか?

川村:非常に難しい話ですね。株式会社カマタマーレ讃岐の経営理念の中には「香川県の活性化のために、香川県の青少年の心身の健全な発達に貢献する」という、そのことを目的として会社は運営しております。
そしてこの会社の大株主の中には香川県さん、高松市さん、丸亀市さん。その他は民間企業さんでございますが、これらの皆さんも香川県の活性化のために尽力してほしい、ということでご支援を頂いておりますし、少なくとも3,000~3,100人の皆さんは、2018年はそのような数値でございましたが、隔週ごとに丸亀のPikaraスタジアム周辺に集まっています。

ですので、そこはいろいろな企業の皆さんに利用して頂きたいし、それなりの経済効果も生まれるでしょう。もっと隔週ごとに、Pikaraスタジアムに集める人たちが4,000人・5,000人、10,000人になるようにするための集客努力を僕はしていきたいし、その方策を練りたいと思います。
残念ながら2018シーズンはそういったことを狙いましたが、なかなか集客につながらなかった。企画がうまくいっていなかった。アピール度が少なかった。Pikaraスタジアムの「カマタマ広場」ではいろいろな催しをやってきましたが、来て頂いた方々に対する「おもてなし」は十分できてきたんだろうとしても、「そのイベントがあるからサッカーを見よう」という企画になっていなかったことは今年の大きな反省点だろうと。そんな風には考えています。今後は企画も一工夫加えなくてはならない。そんな風に考えています。

 

――行政とのかかわりはいかがでしょうか?

川村:ホームタウンデーなどで香川県さんや丸亀市さん、三豊市さん、さぬき市さん、高松市さんも含めてですが、いろいろとご支援いただいて。私たちは香川県全市町をホームタウンとうたっておりますので、ご支援を頂きながらやっていますし、今後もやっていこうと思います。
何年か前に社長をされていた方と話をしていて、香川県の全市町が出資をする約束になっているという話も聞きました。そこは一度調べないといけませんが、ぜひそのようなことも頼んでみたいなと思っております。香川県全域のわたる動きにしないといけないと思います。

 

――(新聞社A〇〇)上村さんに対する(監督)契約を進めたのは小川さんになるのですか?

小川:これは北野さんからの(監督)退任表明があった後に動きました。もちろんプロチームでですから、不測の事態があった時の後任は(その前)からずっと考えておりました。そこで川村社長から「北野さんが退任するということで、(後任を)どうするか?上村さんでそうか?」ということで、私は「問題はない」ということで返事をさせて頂きました。

 

――具体的にどのような返事をされたのですか?

小川:「上村ヘッドコーチで行けるかな、と思います」という形です。上村さんはご存知の通り(サンフレッチェ)広島の主力でやってきた方ですし、キャプテンもやっております。アトランタ五輪の代表にもなっておられます。
私が彼と話してもサッカーに関するテクニカルなところは、全く北野さんと引けを取らないくらい。相手の分析だとか相手のウィークポイントを見抜く力は凄いと思います。特に選手に対して「(相手が)変化したときにどうするか」について的確にアドバイスができるコーチでした。ですからサッカーに関する点は正直、全く不安はございません。ただ、彼も監督業は初めてなので、そこは私の方からチーム全体のマネジメント能力を判断しました。北野さんはそこが特に優れていましたから。
2012年に彼が北野さんに呼ばれてやってきてから、何度もそういった姿を見てきていますし、私は北野さんのいいところも悪いところも見ていますし、師弟関係・コーチとして(北野さんを)見てきているので、問題はないと判断しました。

 

――小川さん自身はそのマネジメント能力は、どこを見て判断したのですか?

小川:私は毎年契約更改の際に選手全員と面談します。そこで試合等々で「ここはどうだったの?」という話をしたときに、そういった(監督・コーチのマネジメント)の話も出てきますから。そういうことです。

 

――他のJクラブを見ると強化部長は練習を見たり、練習時に会話をすることでそういった判断をされると思うのですが、申し訳ありませんが小川さんはほとんど練習場で見る機会がありません。

小川:それはそうです。私はほとんど練習場に行っていませんから。これは役割分担がありますから。これは認めます。ただ、それ以外の部分で。私は公式戦は全部見ていますし、そこでの選手たちに声をかけたりしていますので。

 

――(フリーランス〇〇)監督人事について、上村さん以外の考えはなかったのですか?

小川:それは社長の方でいろいろと人脈を作って、考えた上での判断です。

 

――(新聞社B)の○○です。先ほどの寺下記者との質問とも重なりますが、(上村)コーチが最後の2週間謹慎(自宅待機)処分となった。その人が監督に内定した。そこをチーム内の事情として説明しないことで、ファンの皆さんにも支持を得られると思っているのでしょうか?先ほど(川村)社長の方からも「報道の皆さんにもご支援を頂きたい」という話もありましたが、ここには普段試合の取材をされている記者の方もたくさんおられます。そこが判らないチームをどう支援すればいいのですか?その経緯の説明ないままでは納得できないと思います。

川村:先ほど説明させて頂いた内容について「チーム事情」という話をさせて頂きました。 個別の事情については私も知っているわけではありません。「自宅待機」という形になったのは、北野(前)監督の想いの部分もあって、大事な2試合をそういう形にしたと推測はできます。が、上村さんはサポーターにもおなじみですし、実績的にもライセンス的にも問題はない。そこで(私は)やっていってもらえるだろうと思いましたし、お願いして引き受けて頂けたわけです。
私どものクラブは東京などと比べ、香川県・四国という立地、経営基盤、財政面を考えてもそんなに裕福でなく、(監督に対し)出せる金額も限度があります。それと何度もお話していますが、練習場環境も十分ではない。その辺を理解してカマタマーレのために頑張ってくれるところでは、上村さんは最適だと判断しました。
ですので(小川部長が)「(次期監督は)上村さんでどうだろうか」と言ってきた時、私は「やはり、それしかないかな」という風に思いました。そして、きっと皆さんのご支援も頂けるものとして、(上村さんに)監督としてやって頂こうと思っていますし、ご支援をお願いしたい。お願いするしかないということです。

 

――(TV局A)そのことについてJ2最終戦でサポーター席から横断幕が出ました。川村社長のあいさつ時にも大きなブーイングも上がっております。地域リーグ時代からずっと応援してくれていたサポーターに対し、シーズン終了時にあのような反応を受けた時、どのように感じましたか?

川村:サポーターの皆さんからのお叱りと受け止めましたので、現状を振り返りながら大いに、真摯に受け止めて反省するしかない。いいクラブづくりに取り組めるように真摯に改善に努めていきたい。そんな風に感じています。
ただなんで横断幕があそこで出たのか、ということについては私もよく分かりませんし、これはJリーグ運営のルール上の問題だと思いますので。そして素人経営という記述がございましたが、クラブは会社ですので仲良しではいられませんし、トップチーム・アカデミーを財産とした企業ですし、会社としての運営があります。
私は横断幕を素人の経営と捉えましたが、私自身も若干年もだいぶ重ねておりますし、経営に関与したことも、直接経営したこともあります。サッカーは素人かもしれませんが、経営については素人ではないと思いますので、スポーツというビジネスで成り立つ会社を経営していきたい。持続可能な企業形態を作っていきたい。そんな風に思います。
そこの点は気持ちとしては伝えたつもりですが、私のあいさつの仕方がゆっくりしゃべることを意識しすぎて(結果としては)伝わらなかったんだろうと思います。そこは反省しておりますし、私にとってはいい勉強になりました。

 

――サポーターたちにもインタビューしましたが、失った信頼は相当に大きい。J3に降格した今、その信頼を取り戻すのは相当難しいと感じましたが、経営者としてはどのように信頼を回復していくつもりですか?

川村:ありがとうございます。真面目にやっていく、真摯にやっていくこれしかないと思います。その姿を見てもらうしかないと思います。

 

――(通信社A)の〇〇と申します。川村社長、経営面についておうかがいます。1年前、百十四銀行出身の川村さんが社長に就任された時、チーム関係者は内部基盤の強化を期待された部分があると思います。その点についてはこの一年、進捗はあったと思われますか?

川村:あったと思います。まず財務諸表のバランスシートは繰越欠損金、赤字部分がなくなって、きれいな財務諸表に今現在なっております。ただ、今期についてはチームが勝てない部分も影響して、スポンサー収入の落ち込みもあります。月次基調では黒字を維持していますし、決算は2019年1月末なのでそこまで行ってどうなるか判りませんが、できるだけ健全な財務諸表を仕上げてまいりたいと思います。

 

――この一年、Jクラブの社長を経験されて今までとの違いを感じられたことはありますか?香川県でプロスポーツビジネスをされることの難しさがあれば教えてください。付け加えると、(2018年の)J2ですと松本山雅FCが熱狂的なサポーターをバックに盛り上がりを見せています。松本市の人口規模が高松市とそう変わらず、他チームの経営事情も研究されている中、成功しているクラブと比べての難しさも教えてください。

川村:私もアウェイの試合で松本山雅FCさんの試合に行き、スタジアムが丸亀よりは市街地より遠いところにあっても、それでも1万人程度の観客動員がある。すごいものがあった。もちろん、我々とは生い立ちから県民性……。県民性で片づけるケースが多いんですが、確かに学ぶべき点は多々あろうかと思います。
香川県でプロスポーツクラブを運営する。この話はよく聞かれますし、香川県や高松市といった行政の方ともよくしますが、100万人の県民人口でプロスポーツと呼ばれるものが4つ(カマタマーレ讃岐、香川オリーブガイナーズ、香川ファイブアローズ、香川アイスフェローズ)ある中、別々に行っている点も問題があるとも感じています。
そういったことから(野球・バスケットなども含めた総合スポーツクラブである)アルビレックス新潟さんもようにしていく方法もあるという議論を行政の方としたことはあります。数年前の週刊誌でも香川県民がスポーツに使うお金は全国最下位という記事がありました。香川県民の県民性のせいにするわけにはいきませんが、どのクラブも経営が盤石でない、難しい現状はあると思います。

 

――フリーランスの寺下です。先ほど「1年でJ2に戻る。すべてを賭けるしかない」という話がありましたが、当然川村社長は銀行出身ですからリスク管理もされていると思うので、お聞きします。まず来年の強化費・運営規模をどれくらいに考えて運営されようとしているのか。かつ、ないことを祈りますが、もし来季J2に昇格できなった場合、どのようなクラブの流れを作っていくのか。それを教えて頂けますか?

川村:強化費用については今、予算を組んで作成中です。先月(2018年10月)から正直言えばJ2に残留した場合と、J3に降格した場合の2本立てて予算を作成していました。香川県・高松市・丸亀市と我々の役員含めた取締役会で「こんな予算を組もう」とすり合わせをしながらです。
そして11月22日の取締役会からはJ3での1本建て予算でやっており、おおむね取締役会での同意は得ております。冒頭のごあいさつで述べた通りJリーグからの傾斜配分の分配金はJ2時代と比べて8割になりますので、基本的にはその規模で経営する見込みとご理解頂ければと思います。
それと(1年で)J2に戻れなかった場合。これは「一年でJ2に戻れ」と上村監督に頼んでいるので、どんなお答えを期待しているのか想像できませんが……。今のところは考えていないです。

 

――というのは、今年(2018年)夏場前に川村社長に(デイリースポーツ連載で)単独インタビューをさせて頂いた際「J2に残ることしか考えていない。残ってほしい」という話を川村社長はされました。
ただ、もし本当にJ2に残りたいのであれば……。これは支持を得られる・得られないは別にして、もっと大幅に補強選手を入れるとか、強化費を増やすとか、追加出資をお願いするとか、やり方はあったと思います。来年(2019年)も夏前の時点で中間の結果は出ると思います。その時にちょっと(J2復帰が)難しい状況であった場合、強化費をさらに注入するのか。それとも出資をお願いするのか。というところも含めてお聞きしたいんです。

 

川村:強化費は決めた範囲内で、経営としてはやってもらわないと。それは小川さんにも、仕事を引き継ぐ西村ダイレクターにも頼んでいくしかありません。2018年シーズンは夏場、想定していたよりも強化ができなかった現実も知っていますので、2019年シーズンは上村監督の人脈でもって戦える選手を集めて、申し上げた通り1年でJ2に復帰することしか考えていないスタンスで臨んでいこうと思っています。できなかった時はその時ですんで。
J2復帰をお約束して頑張るしかない。それしか申し上げられません。

 

――もう1つ言いたいのは万が一……先ほど言ったように望んではいないですけれども、2019年シーズンにJ3からJ2に上がれなかった場合、カマタマーレ讃岐はなくなってしまうのかと思う人もいると思うんです。

川村:そういう話をされる方もおいでです。その時に私が言うのはJ3でもJリーグのクラブですから。J3でもそこまで持ってくるのが大変なのは(2018年J3昇格を逃した)FC今治の状況を聞いても解ること。ですので香川県に例えJ3でもJリーグのクラブがあることは、私はJ2の時代から申し上げておりましたがこれはすごいことなんですよ、という話をさせて頂いております。J3になってもその点は変わらない部分があると思っております。
スポンサーさんの中でもJ2でもJ3になっても支援は変わりませんよと、ありがたいことをおっしゃって頂けるスポンサーさんもおいでです。100人が100人J3に落ちたらクラブがなくなるとは思っていないでしょうし、私もそんな風には考えておりませんので、もう1回這い上がっていく粘り強さをもってカマタマーレはやっていきたい。そう考えております。

 

――となると2019年シーズンの予算はまだ確定していないでしょうが、確定した経営規模の中でJ2に1年で復帰する努力をしていく。

川村:そういうことになります。身の丈でやるのが本来の姿ですので。ご理解頂きたいと思います。

 

――(新聞社C)の○○になります。専用練習場やクラブハウスの話ですが、今年5月に高松市長は定例会見で「専用練習場やクラブハウスについてカマタマーレから具体的な話がない」とあり、9月にも「まずカマタマーレ讃岐が主体となって行って頂きたい」と言われています。先ほど(川村社長は)「要請、お願いする立場なので言えないところもある」とおっしゃっていましたが、練習場とクラブハウスの件について、カマタマーレとしては何をするのかが決まっていない印象を受けます。この辺りの具体的なアクションはされているのでしょうか?

川村:はい。わかりました。確かに大西市長がおっしゃったように「カマタマーレ側からのアクションがあれば支援する」という話は頂いております。それともう1つのテーマとして高松市さんからは「もう一度、カマタマーレで盛り上がる形を作ってほしい」と要請も頂いているので、そこは努力を重ねていかないといけないと思っております。
ただ、先ほど申し上げたように(東部運動公園は)都市公園法の制限があります。今はクラブハウスの図面に基づいて作業は行っております。が、そこに注力し資金計画を立てることも大事ですが、クラブハウス設置はJ1に上がるための要件です。
今の足下を考えてチームの状況を考えると、J2に復帰しJ2に残留し続け、J1を狙っていく順位にいくためには常時使える(天然芝の)練習場を確保することを私は最優先で進めたい。軸足を切り替えていきたい。
先ほど申し上げたように私は最短であれば2020年1月にクラブハウスができる可能性はあると申し上げたこともあるのですが、クラブの現状を考えればJ1昇格要件であるクラブハウス設置よりも、使える練習場を確保する方が先。ということで、軸足を転換したのは間違いない、事実です。それで効果が表れつつあることも先ほど話した通りです。
そしてクラブハウスについては高松市さんがそこまでおっしゃって頂いているので、そこは高松市さんと私の方で作業をしています。そこは高松市さんと打ち合わせをしながら行っております。

 

――クラブハウスの設計図はできていて、高松市に具体的な話ができないという障害はどこにあるのですか?

川村:資金です。間違いなく資金です。先ほど申し上げたクラブハウス設置への署名活動に対する進捗回答を求められた時にも、私が社長の時ではないが、過去の決算を見ても2016年の決算は赤字。2017年夏時点での試算表を見ても2017年は着地が赤字見込みでした。経営者としてはそこにクラブハウスの建設を加えると、2017年に加えて2018年も赤字になってしまう。Jリーグの(当時)規約だと3期連続赤字決算だと、Jリーグの資格がはく奪されてしまう条件があるので、クラブとしては動けなかった。過去の決算を見るとそれが容易に推測できますと、今年(2018年)6月に、Pikaraスタジアムに集まったサポーターの前ではご説明申し上げております。
設計図もあるのにできていないのは資金面が問題ですので、そこをクリアにしながらやっていきます。やっていかざるを得ないので、その覚悟もごさいます。まずはきちんと練習場を確保することを、私は最優先にしてやっております。

 

――フリーランスの△△と申します。ミスリードになってしまったら申し訳ないので確認させて頂きたいんですが、(西村トップチーム)ダイレクターが就任されて、小川さんがその職(チーム統括部長)を離れるとうかがいましたが、その後に会社を辞めるということでよろしいですか?

小川:その通りです。

 

――わかりました。そこを確認したかったのと質疑応答からもう1つ。中島(健太・強化担当)さんが契約解除になったタイミングが昨日(2018年11月26日)になったのはなぜなのか。どういう理由で契約解除にしなければいけなったのか。このクラブをよくしていこうと……。僕は5年間しか見ていませんが、一番頑張ってらして、来季以降絶対に必要な人材だと思うんですが、誰の判断でどういう経緯があったんでしょうか?

 

川村:中島さんの件は非常に残念なんですが、上村体制で行こうとする大株主や取締役会が決めた方針を伝えた時に、受け入れてもらえなかったので。会社として決定したことを受け入れられなかった。それでは新しい上村体制でチームを運営する上では非常に困るところで。2019年1月末までは報酬は払いますが、「もう出社は結構です」という決定にしました。

 

――上村監督の就任がダメだという話を誰がされたんですか。

川村:中島さんからです。

 

――それはどういう理由からと解釈されていますか?

川村:うーん……。私もよく解らないところがありますが力量の問題と話をしていました。

 

――それは「断固たる、絶対にダメ」という話だったのですか?

川村:そうですね。皆さんの会社に置き換えて考えみて頂いても、株主・取締役会が話し合い、それを元に会社が決定したことを受け入れられない人がおられたら、そのような処置をとらざるを得ない状況になると思います。

 

――中島さんは小川さんの直属の部下だったわけです。近くで彼の仕事をご覧になって非常に評価されている話もうかがっていましたが、彼の仕事ぶりはいかがだったんですか?

小川:本当によくやっていました。真面目な青年で、まっすぐな性格で、自分で責任が取れる。社長が申したことについては私もびっくりはしていますが、普通の会社であるならば、僕も会社勤めが長かったのでそう思いますが、会社の決定には従わなければいけない。その部分での問題はあったと思います。

 

――寺下です。それに付随して実は中島・前強化担当に電話で話をうかがっています。確かに上村さんと西村さんの人事について打診されて「こう思う」とおっしゃったことは間違いない。「その後に「この人事で決まったから、お前は契約解除だ」と言われた」と、本人は言っています。ちょっと時系列が違うような印象を受けます。
――(新聞社A〇〇)北野監督が退任を表明した後、監督人事について社長と小川さんが練習場に行かれた。その時になぜチームのことを一番知っている中島強化担当に聞かなかったのか。「2人の意見がクラブの総意」というような横断幕が(2018年J2最終戦で)出たことにもつながると思うのですが。まずは北野さんが辞意を表明した。じゃあ、どうしようかと周りに相談するのが普通の会社だと思います。そこで現場のことを知っている中島さんに相談はされたのですか?全くせずに2人で決めたのですか?

川村:普段から皆さんの耳にも入っていたかもしれませんが、私も含めて昨年から「(北野)監督は就任期間も長いので、そろそろ監督交代を視野に入れなさい」という話が私がカマタマーレに入る前から、もちろん入ってからも毎月の取締役会で「監督交代については社長、どのように考えていますか?」という質問で出ていました。
そこで私は「北野監督は香川県出身でもあるし、私としては北野監督に有終の美を飾ってもらいたい。そういう風に思っています」と答えてまいりました。ただ、その時から大川さんには「もし、北野監督が辞任する事態になったらどうしたらいい?」とリスク管理として問いかけていたんです。そこで「実績・資格的にも問題ないので上村さんもある」という話は小川さんからも聴いていましたし、それしかないんだろうねと私も心の中では思っていました。
一番考えたのはさっきも申し上げましたが、他県から香川県・四国へ、この財政事情、練習環境の整っていないチームへ来てもらうためには……。実際には北野監督辞任のニュースが出た後、私にもいろいろな所から連絡は収拾が付かないほど来ましたが、強烈な北野監督の個性を引き継げる人材を他県から連れてくるとすれば、そう簡単に判断できるものではない。
そういったこともあって、今の北野さんが率いるチームの中でサポーターにも人気があって、陽気な笑顔でおられる上村さんは、クラブの台所事情もわかっている。引き受けてくれるのではあれば「そこしかない」と。そんな風に思ったところはあります。

 

――そこに決める前に中島さんに一切の相談はしなかったのですか?

川村:そこはボタンの掛け違いという表現になるんですが、北野監督から退任要望があった時に私は北野監督と上村ヘッドコーチは一心同体はいい好きでしょうが、非常に息が合っていると思っていたので、北野監督にも喜んで頂けると思って提案しました。それが上村さんの次期監督就任と西村コーチのトップチームダイレクター就任です。「監督だけでなく、強化の責任もあると思うので、西村さんを強化のトップに据えます」と申し上げたんんです。
ですので、北野監督とかにも相談はしていません。ただ「安心して辞任する」というお話でしたので、安心して辞任して頂くためには「後の体制をこうします」という報告が必要だと思ったし、私はそれが筋だろうと思って申し上げたわけです。

 

――北野さんが今季限りでの辞任を伝えられたのがFC町田ゼルビア戦(10月31日)前ですよね?

川村:そうです。

 

――その後、栃木SC戦(11月4日)の前に川村社長が来季の体制を北野監督に伝えられた。 ただ、その時に北野監督は次の監督候補リストを用意されていたと聞いています。そこについてはどう思ってらしたのですか?「これで行く」の後に話し合いはなかったのですか?

川村:そこは話をうかがっていませんので。

 

――(フリーランス〇〇)先ほど川村社長は「北野監督と上村ヘッドコーチは息が合っていると思っていた」とおっしゃっていましたが、確かにかつてはそうだったと思います。ただ、ここ1~2年はそういった感じではなかったと思います。それは練習場に足を運んでいれば解ったことだとも思います。 そういったことも含めて僕は小川統括部長が現場に顔を出さなかった弊害は否めないと思いますし、せめてそこで中島さんの意見を吸い取ってくれればまた違ったプロセスは描けたと思いますが?

川村:来季の契約更改をしないと小川部長に伝えたのは私への情報伝達に齟齬があったことも理由にしています。

 

――来季の監督人事について中島さんから一切意見を聞いていないことは問題じゃないですかね?

小川:そうは思いません。監督人事について決めるまでにはそれなりのプロセスが必要ですし、そこで僕は強化担当の責任者として上村に決めたので。今、北野(前)監督と上村との関係をおっしゃいますが、その様子はずっと見ていますから。あの2人はロアッソ熊本時代から師弟関係にありますし、上村は熊本のコーチを辞めてカマタマーレに来たわけです。
しょっちゅう喧嘩をしているのは私も見ていますし……。サッカーの部分ですよ。だけど、ピッチを離れたら兄弟のように話す。上村からいろいろと話は聴きましたが、「自分は北野さんのことをリスペクトしている」と言っているし、2試合を自宅待機処分になっても、いまだに物申す雰囲気はまるでない。「どうしてこなったんやろう」という点もおのずから感じています。

 

――それは上村さんからの話ですか?

小川:そうです。

 

――北野さんからの話はどうですか?

小川:北野さんからも話は聴きました。「上村を監督にしたい」といった時に。ただ、これは会社で決定したことなので。皆さんは北野さんとご縁があるし、いろいろな考え方があるとは思いますけれども、それで決定を覆すことはまず会社としてはできない。そういう会社であってはならないです。
そういうことを踏まえて社長はしっかりとした会社経営をしていきたい決意でおりますので、メディアの皆さんも今後どんな事情はあったにしろ、もちろん万人がOKということはないと思いますが、カマタマーレがJ3に降格して、これからどうするのか。
弊社に対しては、もちろん厳しい目で見て頂くと同時にアドバイスを頂きたいなと。もちろん社長はしっかりした会社を経営していきたいと申しておりますので、そこはぜひ、今後ともよろしくお願いいしたいと思います。

 

――上村さんの監督就任自体に違和感はないんです。むしろ既定路線と思っています。ただ、そこに至るプロセスに大きな問題があったと思います。
水曜日のFC町田ゼルビア戦を前に北野監督が退任を表明し、日曜日の栃木SC戦まで時間がない中で上村さんから内諾を得た。その間に中島さんに情報を開示していなかった。短期間の中で決断できた理由はどこにあるのですか?
小川さんが練習場に来ない理由も「分業」という意味合いで考えれば理解できます。中島さんが練習場でつぶさに状況を見ている。でも、つぶさに状況を見ている人だからこそ、そこは吸い取らなくてはいけないと思うのですが……。それがあった中で決まれば「なるほど」となるんですが、少人数の中で決まった印象が拭えないんです。

川村:意思決定の流れの中では、強化の責任者が私のところへ「この案でどうですか?」と提示するのは、どこにも過失はありません。ただ、今後のことは会社に残る、チームに残る者たちが決めていくこと。そういうことだろうと思います。

 

――中島さんが決定事項に対して抗いたいというより、意見を言うことは強化担当としては当然の仕事だと思います。そこを主張したということは逆に「仕事をしていない」ということですか?

川村:そんなことはないです。企業の構成員であれば、会社として決めたことには従ってもらいたい。従ってもらえないと創り出す新チームが機能しない。そういったことも含めて会社として結論を出したわけですから。

 

――では、栃木SC戦の前に監督人事は決まったのですか?内諾を得たとは聞いていますが。

 

川村:栃木SC戦の前には決まっていないですね。監督に次期監督のお話をして、中島さんにもお話をして上村体制に反対すると言われたのは栃木SC戦の前日(11月3日)です。昼に北野監督に上村体制でいきたいとお伝えして、夜に中島さんからは「その決定に承服できない」という話を受けました。

 

――では、上村監督にすることは決定事項だったわけですか?

川村:会社としては、です。取締役会には案を提出しただけです。

 

――ということは「方針」ですよね?決定が覆る余地はあったのですか?

川村:ですからその後、11月7日に臨時取締役会を開催して、取締役会メンバーの意見を聴取しました。外部からの招へいか。内部昇格か。みなさんどう思いますか?という話をさせてもらいました。役員会の決定がクラブの決定です。
意見としては「社長に一任する。任せる」という話でした。ただ、手続き上は非常勤役員含めた役員の皆さんの意見を聴いて社長に判断を任せるという流れです。そこで私が大株主さん、香川県さん、高松市さん、丸亀市さんといったステークホルダーの皆さんと意見をすり合わせて「やっぱり上村さんしかない」ということで、会社としては結論を出しました。

 

――となると中島さんはまだ会社が決定していない時点で意見をしたという認識でよろいですか。この時系列が変わるとだいぶ事実が変わってくるので。

川村:いや、会社としての決定は11月3日の時点で伝えましたよ。その決定を受け入れてもらうために事情聴取をしました。ただ、契約書自体は取り交していないですから、それまでは正式な決定とは言えませんし、そうするためにステークホルダーのみなさんからも意見を聴くために走りました。

 

――ということは(11月7日の臨時取締役会で)社長に一任された時点で「会社としての決定」ということですよね。

川村:はい。その通りです。

 

――それを受けての(中島 健太強化担当)契約解除ということですね。

川村 そういうことです。

 

――はい。わかりました。

 

(岩澤)他に質問ある方いらっしゃいますでしょうか。

 

――(新聞社A)の△△と申します。小川部長個人のことについておうかがいします。川村社長は今年1月からの就任ですが、小川部長はカマタマーレ讃岐にいつから在籍されていますか?

小川 私は2010年、クラブが地域リーグの時に北野さんと共に2月から契約しました。この時は社員としてではなく、当時あったプロスポーツ連絡協議会のカマタマーレ讃岐担当としてです。それから1年が経ち、クラブがJFLに昇格したタイミングで入社して、人がいないので広報をしたり運営をしたりしていました。
そしてJリーグに昇格する前、2013年に当時の強化部長だった山下 憲一さんの下で強化担当を始めて、2014年からはチーム統括部長になって今に至ります。当時の私は強化のことは全く分かりませんでしたので(北野・前)監督のつてを含めて選手を探し、仲介人(当時は代理人)との交渉をずっとやってきおりました。そして中島君が入ってからは現場は彼に任せて、強化費と運営経費の予算管理をずっとやってきました。
他にはJリーグに対する窓口として、2013年から始まったクラブライセンス制度に照らして行政との折衝役もしてきました。

 

――ということは練習場整備についても最前線で活動していたということですか?

小川:クラブライセンスの方は、Pikaraスタジアムトイレの洋式化や屋根の問題などスタジアムの環境向上のため、香川県の保健体育課に対する陳情などをやっていました。練習場の確保については今年は特に問題となりましたが、チームマネジャーがきちんとケアをしていました。

 

――中島さんも練習場確保は担当していたのですか?

小川:今年については中島も担当していました。その前は過去に就任していたマネージャーたちがしっかり練習場を確保してくれていたのですが、正直、今年は先ほど言った通り使用を見込んでいた練習場が使えなくなったので、その部分の確保が難しかったです。

 

――では、強化部長の立場として小川さんがやってきたことは何ですか?

小川:選手の見極めに関しては監督が見て、やり取りをしながら限られた枠の中で予算管理をしていました。

 

――ということは、選手を引っ張ってくるというよりも、その選手を獲得するか予算の中で管理する仕事が多かったということですか?

小川:リーグ戦に出場した選手についてはスタッツが出ますので、見ればどのような選手か、どれくらい年棒をもらっているのか、だいたい理解できるようになりました。

 

――(フリーランス)〇〇それは強化部長の仕事ではないと思いますけど……。

小川:それはいろいろな見方がありますので。

 

――「J2の選手獲得は監督のコネクションがほとんど」と言われてはいますし、このクラブは確かにそうです。このクラブほど監督に対して丸投げ体質のクラブはないと僕は思っていますが、逆に言えばそれは「強化部が機能していない」ということになりませんか?

小川:いろいろな見方がありますので、そういう言われ方をされても仕方ないですね。

 

――(新聞社A△△)J2のクラブ同士での意見交流はないのですか?

小川:他のクラブも強化担当がおりますし、リーグでは強化の担当者会議もございます。私もそこには出席したことがあります。今年は中島に任せていましたが。

 

――(新聞社A〇〇)アウェイのゲームで対戦相手の強化担当と話や情報交換をすることはなかったのですか?

小川:(冒頭聞き取れず)私は将来的には強化部長を中島に引き継ぐつもりでやってきていましたので、今回のことは本当に残念です。中島の能力は認めていますが、だけど会社の方針に従わないのでは仕方がないです。

 

――中島さんはクラブには残れるのですか?

小川:クラブには残れないと思います。「契約解除」ということです。

 

――(TV局C)川村社長におうかがいします。カマタマーレで働いてらっしゃる方々から「社長から具体的なビジョンが示されていないんだ。下に説明がないんだ」という声が実際に届いています。カマタマーレでの川村社長の夢はなんですか?目的は何ですか?赤字を出さないことですか?スポーツで地域を盛り上げたい想いがあるのか、夢は何なのか教えて頂きたいです。

川村:私がよく申し上げているのは100万人弱の香川県民全員がカマタマーレ讃岐のファンやサポーターになって頂いたり、香川県の全企業がカマタマーレ讃岐のスポンサーになって頂ける。そんな環境を整えたい。あまりに(現状と)かけ離れているかもしれませんし、夢、大きなビジョンかもしれませんが。それと、赤字を出さないことも私がここに来た大きな理由の1つでもあります。
現実は私1人ではできません。社員の方々1人1人が自分の役割を果たして頂いて、はじめてできることであります。サッカーチームを財産として持つクラブとして、企業として、今回はJ3から再スタートしますが、J2に上り、夢はJ1に臨めるように、そして達成できるようになる。そうすれば現在7億前後の営業収益でやっていますが、それが5倍にも10倍にもなり、香川県の活性化にもなる。大きく冒険できる。そういう企業になることをビジョンにしたいし、企業としてそうありたい。そう思っています。
その道程・工程は非常に長いものにもなろうかと思います。ただ、そこだけはブレないで、もちろん私が在籍中に全てできるわけではないですが、香川県のために、香川県民の活性化のためにカマタマーレ讃岐は存在していることを周辺にアピールしてやっていく。それだけだと思います。
社員の方々も伝え方の問題が足らないが当然に理解して働いてもらっているものと私は理解しています。足りないのならば再度周知してやっていきたいと思います。

 

――J2に上がるためことが唯一のポイントでしょうが、そのための優先順位を。

川村:勝つことですね。

 

――いや、そうではなく勝つためにどうするか

川村:先ほど何度も申し上げましたが、練習場ということになると思います。クラブハウスはその先になろうかと思います。

 

(岩澤)すいません。時間も押してきた(開会から2時間経過)ので最後の質問で。

 

――(フリーランス〇〇)先ほど大きな夢をおっしゃられましたが、それに向かって近い3年後、5年後にこのチームはどの位置にいたいとお考えでしょうか?

川村:この記者会見で申し上げたことから言うと、来年(2019年)はJ2にもう一度戻って、改めてカマタマーレ讃岐の底力を近隣の人々に理解して頂く。そしてJ2の中でも上位になり、J1が望める立ち位置まで。3年・5年後にそこまで行くのが理想的な形かな、と思います。

 

――最初の方で社長は「社員が自覚とやる気を持って」という理想像を話をされましたが、僕も現場で取材をさせて頂いて感じるのはこのクラブにはやる気や生きがいをもって働かれている社員の方々が数多くいらっしゃいます。
そういった想いの反面、そういう社員の方々がなかなか根付かない。早期離職される傾向があると思います。詳細は僕も知りませんが、そこは「人を育てられていない」というところにもつながると思います。
その原因はクラブの方針や人間関係、待遇面などに問題があるからではないかと思われるのですが、どうでしょうか?ここが改善しないとなかなか基盤が強くならないと思います。

 

川村:その通りだと思います。離職者が多い、退職者が多いのは私がこの会社に来て、過去の経緯も見てびっくりしたことでもあります。もちろん待遇面や労働時間の長さを考えれば、人間ですからより条件のよいところがあればそういった行動に出るのは否めない部分もあります。が、ここで定着してもらうためには先ほどご質問を頂いた「3年後・5年後・10年後」に、それこそJリーグの中でしかるべきポジションにあって、安定的に収入を稼ぎ、収益も上げ、いいチームを財産として持つ会社でないと、ここで長く勤めて頂けることを実現することは難しいと思います。
当然、そこに向かって全員で全力で頑張るしかないと思います。具体的には待遇面などになると思います。

 

(岩澤)それでは、今日はありがとうございました。今後ともカマタマーレ讃岐にご支援をよろしくお願い申し上げます。

・・・

閉会 16:04

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