【ゲームレポート】佐々木匠のビューティフルゴールも実らず…。3試合を残し、 J2・21位以下がほぼ確定 (11月1日 カマタマーレ讃岐)

2018年10月31日(水)2018明治安田生命J2リーグ第35節
カマタマーレ讃岐1-1(前半0-0)FC町田ゼルビア
得点:(カマタマーレ讃岐)後半22分:佐々木 匠、(FC町田ゼルビア)後半40分:土居 柊太
Pikaraスタジアム 19:03K.O
 (記事:寺下 友徳)
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(「すべての責任は私にある」と話したカマタマーレ讃岐・北野 誠監督)

10月31日(水)第35節・PikaraスタジアムでのFC町田ゼルビア戦。9月30日(日)に当初開催が予定されながら台風24号の影響により中止となった代替試合は、前節ヴァンフォーレ甲府とのアウェイ戦に0対1で敗れたことにより、敗れれば3試合を残しJ2自動降格圏の21位以下が確定。たとえ引き分けでも20位・FC岐阜との得失点差が23点あることにより、20位浮上がほぼ絶望的になるという背水の陣での戦いとなった。

それでも、カマタマーレ讃岐は前半から前線・中盤・ディフェンスラインの3ラインを整え、ボールサイドでのパス回しを志向するFC町田ゼルビアの逆を突くアグレッシブかつインテリジェンスな戦いを貫いていく。森川 裕基・佐々木 匠の2トップは前線からプレッシングをかけ、7試合ぶりのスタメン復帰となった渡邉 大剛と佐々木 渉が組んだ両ワイド、田中 英雄と高木 和正が組んだダブルボランチはポジションを目まぐるしく入れ替わりながら相手をかく乱。そしてボールサイドの逆サイドには佐々木 匠をはじめ必ず1人が残り、カウンター発動に備えた。

結果、カマタマーレ讃岐は前半から数多くのチャンスを演出する。開始36秒・森川のミドルシュートはわずかに右へ外れ、5分には渡邉の左コーナーキックから森川がヘディングシュート。40分にはさらに森川が佐々木 匠のスルーパスから抜け出した渡邉の左クロスに合わせシュート。前半はスコアレスで終わったものの、シュート数は6対3。J2優勝を狙うFC町田ゼルビアを押し込んだ。

後半、両サイドのスピードあふれる攻撃で反撃に出るFC町田ゼルビア。しかし、それはカマタマーレ讃岐にとって得点を決める格好の機会でもあった。迎えた後半22分。右サイドから右サイドバックのパク・チャニョンが入れたロングスローを森川が頭でそらし、それに反応した渡邉がペナルティー右へドリブル。そしてパク・チャニョンとのパス交換から上げた渡邉のクロスがクリアされるも逆サイド流れたところにいたのは佐々木匠。角度のないところから右脚を一閃すると、ボールはサポーターが放った歓喜の声と同時にゴール右隅へと突き刺さった。

1対0で勝利した6月20日の第20節・ファジアーノ岡山戦以来となる佐々木 匠の今季3得点目に刺激され、さらに攻撃の勢いを強めるカマタマーレ讃岐。しかし、そこに落とし穴が待っていた。後半40分、カマタマーレ讃岐は相手ペナルティーエリア付近でボールを失うと、FC町田ゼルビアに長短のパスを9本つながれ、最後は右サイドからゴール前に進出していたMF土居 柊太に同点となるヘディングシュートを許すことに。終わってみれば1対1。カマタマーレ讃岐は悔やんでも悔やみきれないドローで、J2・21位以下がほぼ確定した。

試合後「すべての責任は私にある」と北野 誠監督が話せば「試合後にサポーターを見た時、申し訳ない気持ちでいっぱいになった」と語ったのは主将の高木。ただ、カマタマーレ讃岐がJ2・21位をキープし、現在J2ライセンスを有していないJ3・4位のアスルクラロ沼津が2位以内に入れば、カマタマーレ讃岐にはまだJ2残留の可能性が残されている。「サポーターの気持ちを受け止めて、全力でやるしかない」(佐々木 匠)、その通りである。

そんなカマタマーレ讃岐の次節もPikaraスタジアムでのホームゲーム。11月4日(日)14時キックオフで栃木SCとの第40節が行われる。ロアッソ熊本、レノファ山口FC、ヴァンフォーレ甲府、FC町田ゼルビアと4試合続いた気迫の闘いをまずはこの試合でも継続すること。そして残り3試合続けること。あとは「人事を尽くして天命を待つ」のみである。

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