【ロングインタビュー】ガイナーズと共に歩んだ11年~選手として、コーチとして~ 智勝コーチ
2005年、独立リーグ四国アイランドリーグ 香川オリーブガイナーズの開幕戦。4000人あまりの観客が見守る中、近藤智勝選手は、「こんな環境の中で野球が出来る喜び」を噛みしめていた。当時のポジションはセカンド。
その時のピッチャーマウンドには、現香川オリーブガイナーズピッチングコーチ 伊藤秀範がいた。
智勝コーチ。本名、近藤智勝。

駒沢大学出身。
昔からのガイナーズのファンには、「なくてはならない人」だ。
大学生活で野球が嫌いになり、辞めるつもりだった。でも、ずっと続けてきた野球を「好きで辞めたい。キライで辞めるのは嫌だ」と思った。そんな時、四国に独立リーグが誕生することを聞き心機一転、0からの出発をしようと思い香川に来た。そして今年で11年目の開幕を迎える。
ガイナーズ1年目には、初代キャプテンを任された。それから6年間の選手生活。その間に、チームは総合優勝、また智勝個人は3年目のシーズンにドラフト候補の経験をする。
智勝が野球に対する思いが自分の中で変わったのは2年目の後期。その当時のメンバーと野球をやっているうちに「このままではいけない。もっと野球に向き合わなければ」と思う自分になってきた。
熱い思いを持つ選手たちをみて「ストイックになり切れない。でも、変わるのは自分だと思った。」とその当時を振り返る。
①毎日の生活の中で、野球だけをみる。
②準備期間を大切にしなくてはいけない。
③積み重ねが大事。
④野球に対する姿勢。全力で向かっていく。
⑤常日頃から同じ繰り返しをする。
これらは、ドラフトから数年経ったからわかる事だった。
「100%に限りなく野球に没頭していたらよかった。」と現役を退いてから思う事がたくさんあった。 選手時代の様々な思い、経験が今のコーチという仕事に活かされている。
四国アイランドリーグPlusの中で、NPB経験者以外のコーチは智勝、ただ一人。
「球団から、コーチとして・・・と声をかけてもらった時一番に、本当に自分がやっていいのかと思った。でも、以前から興味があって、やってみたいと思っていたので、戸惑いや早いかな?という思いもあったが、自分の勉強にもなると思って引き受けた。NPBで行ってない事を武器にして、やっていこうと思った。」
そんな智勝コーチが選手を指導する際に、心掛けていることは「選手一人一人の良いところを引き出してやる事。」
そして、智勝コーチが今の若い選手たちに思う事。
「本当に、野球と向き合っているのか?と感じる時がある。今の選手たちは、人前で良い子。人前で『やんちゃ』くらいでないと、グランドで力は発揮出来ない。」
『やんちゃ』とは、いい意味で相手を見下せる事。見下せるからリラックスして野球が出来る。
やはり、実戦でないと克服できない事もたくさんある。
「試合では常に相手と戦って欲しい。よく自分との戦いというが、自分と戦うと殻に閉じこもる性質があると思う。出来なかったらどうしようとか、怒られたらどうしようとか。そんな次元で野球をやって欲しくないんです。グランドで試合をしているのはもちろん自分たちだから。」
今と昔の選手の違い。それを肌で感じつつ、智勝コーチは個々の良さを伸ばしながら指導を行う。

智勝コーチの夢は?
「最近では、投手はNPBにいっているが、野手がドラフトにかかっていない。野手からNPBにいかすことが一番の夢。もちろん選手が上手くなることも嬉しい。」
さて、今年の香川オリーブガイナーズ。
新人の選手ももちろんだが、既存の選手たちがどれだけ頑張れるかによって試合が決まってくると智勝コーチは話してくれた。
中本、原口、大木など昨年チームを引っ張ってきた選手の活躍。そして、他の選手たちが智勝コーチの指導でどこまで伸びていき、チームの勝利にどれだけ貢献するのか?
シーズンが終わったとき、野手からNPB指名があり、自分は行けなかった大舞台へ選手を送り出した時、喜びの笑顔を見せる智勝コーチをみたいと思う。
今季、2015シーズン 香川オリーブガイナーズの開幕戦は4月11日土曜日。徳島インディゴソックス戦がレクザムスタジアムで18時より行われる。
三塁コーチャーとしてグランドで采配を振るう智勝コーチの姿を楽しみにしているファンも少なくないハズ。今年も智勝コーチに会う事を楽しみに、新しい球場「四国コカ・コーラボトリング丸亀」に足を運んでいただきたい。

(記事:木村 美香)
