【コラム】10月26日2017NPBドラフト会議。独立リーガーの「インディペンデンス・デイ」(10月26日 香川オリーブガイナーズ)

10月26日は「2017年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」の日。
今年はスーパー高校生が注目を集め、スポーツ紙面をにぎわわせている。
独立リーグは英語で「independent professional league(インディペンデント・プロフェッショナル・リーグ)」。この日はそこに所属する野球選手にとって、そこを巣立ち、成功を掴む切符を得て、独り立ちする権利を得るための「インディペンデンス・デイ」だ。

過去、香川オリーブガイナーズからドラフト指名を経てNPBへ進んだ選手は23名。
一番著名な選手は中日ドラゴンズでリリーフエースを務める又吉克樹 。独立リーグ史上最高位の2巡目でプロ入りするや否や、切れるスライダーで三振を量産して確固たる地位を築いた。
最も息の長い活躍をしているのは、2007年にドラフト指名を受け、東京ヤクルトスワローズで10年NPBの厳しい選手枠争いを生き抜いた三輪正義。「ピッチャー以外何でもやる」を地で行く活躍で代打、代走に守備職人と一人で何役でもこなす便利屋ぶりで編成上欠かせない選手となった。

ガイナーズ、今年の注目選手は?

今年ガイナーズから、指名を受ける可能性があるとみられるのは、今季の「奪三振王」原田宥希、故障から復帰し後期優勝を捕手として支えた三好一生、150キロ越えのストレートを持つ高島秀伍の3名だ。
原田は今季の後期に入って急成長。ストレートは常時140キロ後半を記録するだけでなく、サイドスローからの大きく曲がるスライダーと見分けづらい。空振りだけでなく、見逃しのストライクが多いことが魅力のピッチャーだ。昨季は不安だった体力面も1年を通して先発ローテーションを担いながら、安定した投球を続け、飛躍を見せた。
後半だけならトップクラスの奪三振力を見せており、多くのスカウトが原田を見に訪れた。三振を奪う力という部分では、ガイナーズ時代の又吉を上回る。目指すは2014年寺田(東京ヤクルト4巡目)以来の5巡目以内の指名ゲットだ。

三好一生は今季が独立リーグ初年度。しかもケガでしばらく満足にプレーできない状況が続いたが、後期へ入ってカムバック。どの投手ともコミュニケーションをとる姿が印象的で捕手らしい捕手。
投手の持ち味を生かし、後期ガイナーズの躍進を支えた。打撃も一時は3割を打つなど悪くない。

評価が難しいのは秀伍。年齢的に(26歳)通常はラストチャンスながら、投手としては8年ぶり1年目。
それでいて150キロを何度も記録するなど、才能は開花したばかり。投球フォームも変化球も伸びしろ、という部分でいえば上積みがある。
年齢で評価するか、投手経験で評価するかで判断は大きく分かれる。

彼らに吉報は届くだろうか?チーム関係者やご親族たちも祈りながら待っていることだろう。

とはいえ、今年も赤松(2015年オリックス育成2巡)が一軍へ上がることなく、星野(2012年東京ヤクルト5巡)が僅か1試合出場で戦力外となった。
プロは入ってからが勝負。入ってからどうなりたいか?何で他選手との違いを生むか?独立リーガーは実力以上に実はそういうところが見られているのかもしれない。

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