【コラム】ガイナーズ後期反攻へのキーマン~秀伍は150km/hの先を目指す(7月28日 香川オリーブガイナーズ)

前期後半から頭角を現したのは、最速150km/hを記録する高島秀伍(たかしま しゅうご)呼称「秀伍」だ。
”育成”を標榜する香川オリーブガイナーズにおいて最も目立った選手だったといっていい。
何しろ、ガイナーズに入る以前は投手ですらない。高校2年生の時にエース争いで席を譲って以降、大学・社会人と8年間公式戦では外野手。「肩はもともと強かったんです。バッピ(打撃練習の投手)では投げていたんですけれど、冗談で同僚から投手をやってみれば?と言われたくらい。」という投手経験すら少ない秀伍は最初こそ中継ぎでの登板だったが、安定した投球を続け、先発ローテーションを任されるまでになった。
防御率2.94はガイナーズ投手陣最良にしてリーグ全体で8位。これだけ短期間での成長を感じられる選手は今まででも稀。
前期3位に終わったガイナーズ、7月29日に開幕を迎える後期での反攻は、秀伍がキーマンとなる。

アイランドリーグでのプレーについて、「思っていたよりも全然レベルが高かった。社会人から来て何とかなるんじゃないかとは思っていたけれど、ピッチャーもバッターも(すごい)。」と野球の質について満足する一方で、今季高知ファイティングドッグスに入った元メジャーリーガー、マニー・ラミレスとの対戦を通じて「球が1つ分でも高ければ”カーン”て打たれてしまう。メジャー555本のすごみを感じたし、まだまだ僕は足りない。」とNPBやその先についての距離感を感じてもいる。

現在はこちらも新任コーチの江村コーチと二人三脚で荒削りのフォームを整え、ストレートを磨く日々。「ストレートには自信を持てるようになってきました。江村コーチは今やらなければならないことを一つ一つクリアする教え方をしてくれるので、ぼくにはあっていると思う。」投手として成長期まっただ中の秀伍はストレートだけでなく、変化球もストライクゾーンで勝負できるように、投手としてのレベルアップを目指す。

「江村コーチからは150km/h出るかどうかじゃないんだよと言われています。それを力あるボールにして、ストライクゾーンの狙ったところへ投げれて初めていいピッチャー。そこを目指さないといけないです。
(目標は?)後期は何かタイトルを取りたいですね。最多勝とか最優秀防御率とかに届けば最高ですし、当面可能性あるのは月間MVPかな?(笑)先発を任せてもらっているので、投げる以上9回を全部任せてもらえるようにとも思いますし、チームを勝たせられる投手になって後期優勝したいです。そして、野球をやっている以上NPBから注目されたい。」と自身の更なる成長を信じている。

投げるたびになんらかの違いを見せる秀伍。後期もプレーすることが決まった元メジャーリーガーへのリベンジ、そしてチームを勝たせられる投手へ。後期香川オリーブガイナーズは150km/h投手、秀伍を中心に回っていくはずだ。

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