【ゲームレポート】香川OG前期最終戦は快勝。後期へ残った課題。(5月30日 香川オリーブガイナーズ)
香川オリーブガイナーズ 7-2 愛媛マンダリンパイレーツ
@志度球場 5月28日(日)
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フェンスに張り付いたレフトが飛び上がって伸ばしたグラブを弾いてボールが地面を転がる。
四回裏、先頭打者として打席に立った四番・クリスが2ストライクと追い込まれながら振り抜いた打球は、ややバットの先で捉えられたにもかかわらず、あわやホームランになるかと思われる当たりだった。悠々と二塁に達するスタンディングダブル。
続く五番・加藤も2ストライクに追い込まれるが、キャッチャーが立ち上がり要求した釣り球、外角高めのボール球をレフト前へ弾き返した。
ツーナッシングというピッチャー有利のカウントから続いた2本のヒットは、打線に勢いをもたらし相手を浮き足立たせる。六番・梶原が1ボールからの2球目、ファーストストライクを捉えて一二塁間を抜いて1点を加えると、七番・古川が低めの変化球を掬い上げてセカンドの頭上を越す。
八番・三好はバントの構えを見せるが、そこからヒッティングに切り替えるバスター戦法。打球はチャージしてきたファーストの足元を抜け、ライト線を破るツーベースヒットとなった。
九番・小牧もライト前へタイムリーを放ち、怒濤の6連続ヒット。
無死一、三塁からの一番・岡村の打球はセカンドベース後方でショートに奪われ、バックハンドトスでセカンド封殺されるも、サードランナーが生還してこの回5点目となった。
連続安打は途絶えたものの、二番・井戸川がセンター前ヒットで出塁。三番・妹尾はライトフライに倒れたが、二塁走者の岡村がタッチアップで進塁した。
二死一、三塁でクリスにこの回2度目の打席が回って来る。1ボールからの2球目、一塁走者の井戸川が盗塁のスタートを切った。キャッチャーが二塁へ送球するが、この機に三塁走者の岡村も本塁にダブルスチールを敢行。
ボールはセカンドからホームに返球されたが、リーグトップの盗塁数を誇る岡村の足が勝る。シーズン13個目の盗塁をホームスチールで決めた。
クリスはセンターフライに倒れ攻撃が終了したが、この回7安打、打者一巡の猛攻で6点を奪っていた。6連打も見事だったが、バスターあり、ダブルスチールありと采配でも愛媛を翻弄した、実に見応えのあるイニングだった。
二回に先取していた1点に加え、7−0と一気に試合を優勢に。
ガイナーズの先発マウンドに上がっていたのは、26日の高知球場でも先発した秀伍。その日は制球を乱し、被安打4、与四球4、与死球1で2回途中KOの屈辱を味わっていた。
この日は試合開始前の投球練習から低めにボールを集め、好調を予感させた。
五回を終えた時点で無四球、散発の被安打3、奪三振5。ボークを2つ取られたことを除けば文句のつけどころがないピッチング。六回に入って制球を乱し2つの四球を与えたものの、無安打無失点で切り抜けてマウンドを降りる。
6イニングを92球、被安打3、奪三振6、与四球2、無失点。
前々日のリベンジを果たしたと言えるだろう。
七回に引き継いだ石田がソロホームランを浴びるなど2点を失ったが、八回を高原、九回を三木田がそれぞれ3人で片付け、7−2でゲームセット。
前期最終戦を勝利で飾った試合終了後、スタンドのファンへ向けて西田監督が挨拶を述べた。
「前期を3位というふがいない成績で終えましたけれども」と言ったあとに、力強く「若い力は着実に育ちつつある」と続ける。「後期は優勝できるように精一杯がんばる」と言った「優勝」という言葉には些か逡巡が感じられたが、これまで10年ガイナーズを率いて優勝を5度経験している監督ならでは。優勝することの難しさを知っているからだ。
そんな西田監督が、選手の成長を語る際には言葉に力を込める。自信を伺わせる響きがある。優勝経験豊富な監督自身が、選手達に大きな期待を寄せている。
ガイナーズは34試合を戦い、13勝18敗3分の3位、136得点182失点。ディフェンス面では173個に及んだ四死球、オフェンス面では最多打点が1,2番を担うはずの岡村(16打点)になってしまったポイントゲッター不在が成績を押し下げた。
前期シーズンを終えたアイランドリーグは、これから2ヶ月間のシーズンオフを迎える。
NPBのチームとの練習試合は組まれているものの、試合数は減少する。しかし、試合予定がないからこそ出来るトレーニングも存在するはずだ。
メジャーリーグでは、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ投手が手術を受けて1年半投げられない期間があったが、逆にその時間を利用して肉体改造に励み、パフォーマンスを向上させた。2ヶ月という期間で成長した姿を、後期シーズンでは見せてもらいたい。
後期開幕は7月29日の土曜日。高松市生島町のレクザムスタジアムで、福岡ソフトバンクホークス3軍を相手に迎えて午後6時プレーボールとなっている。
香川OGVS愛媛MP 2017年度前期公式戦10回戦 香川 4勝5敗1分 前期通算 13勝18敗3分
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 愛媛MP | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 6 | 1 |
| 香川OG | 0 | 1 | 0 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 7 | 9 | 1 |
勝投手:秀伍(香川OG) 3勝4敗
負投手:片山(愛媛MP) 2勝3敗
本塁打:黄(愛媛MP) 1号
