【プレビュー】12月10日、11日 岩手ビッグブルズ VS 香川ファイブアローズ(12月10日 香川ファイブアローズ)

2016-17 B2 LEAGUE 第11節
岩手ビッグブルズ VS 香川ファイブアローズ
12月10日(土) 18時 ティップオフ
12月11日(日) 14時 ティップオフ
@岩手県営体育館

先週の愛媛オレンジバイキングスとの試合を1勝1敗とし、鹿児島以外のチームから何とか1つ勝利を挙げて、他地区交流戦へ入っていく香川ファイブアローズ。攻守に優れた熊本、広島、島根の西地区3強はスタッツで比較する限りB2トップクラスなのは間違いなく、これから始まる他地区交流戦は西地区のレベルの高さを証明し、ファイブアローズの実力を示すためのものになる。ファイブアローズも勝ちを重ねていき、3月に交流戦が終わるまでには4位愛媛を逆転、あわよくば3強の一角への挑戦権を掴みたい。熊本戦、島根戦の善戦、愛媛戦での大勝利はその可能性を見せてくれた。
今週対戦するのは、B2で3勝17敗と鹿児島に次ぐ成績の悪さのチーム。ただし、得失点差は―137に過ぎず、負け試合も概ね接戦で東地区のなかで圧倒的に戦えていないというわけではない。
侮ってはいけない相手である。

〇香川ファイブアローズのここに注目!

愛媛との2試合ではシュートも確率が上がり、このチームで戦っていく自信を掴んだか?と思わせる内容。
大黒柱のタプスコットが徹底マークで抑え込まれる一方で、インサイドではニカ・ウィリアムズが得点を、フォーブスがリバウンドを獲得。日本人では熊本戦、島根戦とシュート成功率が低く、迷いが見られた溝口が復調。12月3日のゲームでは17得点10リバウンド、なにより15本のFGを放った積極性が一番光った。シューターの近と溝口はFG10本以上、10得点以上の成績はノルマ。彼らがしっかり得点を重ねることができれば、タプスコットは得点を取ることに躍起になる必要がなくなり、重要な局面でより安定した賢いプレーをできるようになる。
香川のスタッツで特徴的なのは、オフェンスリバウンドの数。1試合平均13本はリーグトップで、平均総リバウンド数が最も多い熊本よりも上。外国籍選手3名の平均オフェンスリバウンド数はフォーブスが3.0、タプスコットが2.8、ニカが2.1と揃って高い。シュート成功率の低さからリバウンドが多いことを割り引いても、不利なオフェンスリバウンドをも奪いに行ける、積極性と競争力のあるゴール下であることを示している。

〇岩手ビッグブルズはこんなチーム

愛媛戦で成績を上げた香川に取って代わってFG成功率最下位に沈んだのが岩手ビッグブルズ。スローな試合を志向していることも影響し、平均得点も最下位となっている。
選手個人の成績を見ても、最多得点は11.3得点のドナルド・ローソンとなっており、次はニカエス・ドークスの10.9得点。以下10点以下、時間当たりの得点効率が特別良い選手もおらずでスコアラーと言える選手が見当たらない。接戦を獲れないのも最後に決め手を繰り出せないところにある。ローソンに次いで出場時間の長い期待の若手、小野寺祥太を育てたいが、シュート成功率も低くアシストも伸びずで、ガードとしてはベテランの永田晃司の方がまだまだ格上。上田康徳HCの悩みは大きい。では、なぜ上位とも接戦とできるかといえば、ディフェンスでの頑張り。オーソドックスなポジションを取るディフェンスはスティールこそ少ない(リーグ全体ワースト2)が、気持ちよくシュートを打たせてくれない。前節では東地区首位の群馬相手に狙い通りのロースコアゲームに持ち込んで、12月3日には1ポゼッション差ゲームをしている。
試合傾向として、前半にビハインドを背負い、後半は互角か互角以上の試合をする。後半型のチームである。
大森勇、小寺裕介は元高松ファイブアローズの選手。共にシューターとして奮闘を見せている。

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ざっくりとロースコアゲームとなれば岩手ペース、ハイスコアゲームとなれば香川ペース。それぞれ志向するゲームにをねらった主導権の取り合いが見られるだろう。
例え、岩手のスローテンポゲームに巻き込まれたとして、同じくスローテンポを志向する熊本と善戦した香川が完全にモメンタムを奪われるのは想像し辛く、ある程度は香川ペースの試合ができるとみる。
それぞれのポジションを見てもサイズや成績でスターティングは香川が互角かそれ以上。自信をもってプレーができれば優位の試合展開ができる相手と言えそうだ。
気掛かりなのはアウェーでの勝負弱さ。アウェーで勝ったのは鹿児島での1勝のみで、愛媛戦など2試合続けて5点差、4点差での僅差負け。対戦相手としては楽な部類の岩手戦でぜひアウェー苦手意識を克服しておきたいところだ。

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