【ゲームレポート】2016明治安田生命J2リーグ第22節 カマタマーレ讃岐vs愛媛FC マッチレビュー(7月10日 カマタマーレ讃岐)

2016710日(日)【ゲームレポート】2016明治安田生命J2リーグ第22

カマタマーレ讃岐11(前半11)愛媛FC
得点:44分・永田 亮太
Pikaraスタジアム 1804K.O
天候:晴、無風、気温29.4、湿度75% ピッチ:全面良芝、乾燥
試合時間:90
主審:吉田 寿光 観衆:4,539

新加入初戦で後半開始から出場。讃岐を活性化したMF渡邉 大剛(右)_R

前節アウェイの金沢戦はスコアレスドローで引き分け。連敗を4で止め、前半21試合を終え5勝7分9敗・勝ち点22。暫定順位15位で折り返すことになったカマタマーレ讃岐。後半の反抗へきっかけにしたい7月10日(日)の第22節では、過去の対戦成績0勝1分4敗に終わっている暫定11位・愛媛FCを迎えての「北四国決戦」をホーム・Pikaraスタジアムで戦った。

約800人の愛媛FCサポーターの声援をかき消すように、大音量の「カマタマーレ!」コールが鳴り響く中、まず主導権を奪ったのはカマタマーレ讃岐。永田亮太、高木和正のダブルボランチに馬場賢治、仲間 隼斗が有機的に絡み、さらに良輔・徹也の「木島兄弟」2トップがゴール前に迫力をもって押し寄せる形が何度も見られ、スタジアムはピッチ上の蒸し暑さを超える期待感に包まれる。

ところが前半23分、愛媛FCが大きく左サイドに展開すると、カマタマーレ讃岐の守備網はわずかに乱れ、その直後にはクロスからのシュートこぼれ球を再度FW瀬沼優司に押し込まれる痛恨事につながってしまった。

ただ、このまま前半を終えるかと思われた44分。カマタマーレ讃岐、伝家の宝刀「セットプレー」が炸裂する。右サイド深く直接FKを得ると馬場の蹴った正確なボールはゴール前中央からニアサイドへ斜めに走りこんだ永田の頭へ。「練習通りです」と本人も自画自賛のゴールゲットは、チーム4試合ぶりの得点。かつ愛媛FCゴールを約1年9か月ぶりに揺らす同点弾となり、前半は1対1で折り返す。

そして後半のピッチ上には仲間に代わり、背番号「5」が。7月6日に韓国Kリーグ2部・釜山アイパークからの加入が発表されたMF渡邉大剛がピッチに送り込まれた。

京都・大宮時代はパス・ドリブル・クロスに高い精度を持つ中盤のユーティリティーとして鳴らした渡邉は、ボランチの位置から数か月公式戦から遠ざかっていたとは思えない攻守に精力的な動きを披露。「Jリーグは雰囲気がいい」喜びを卓越した戦術眼で表現し、試合終盤にはFW木島徹也への決定的なスルーパスも繰り出した。

結果は1対1のドローに終わり、これで6試合勝ち星なしとなったカマタマーレ讃岐。だが、試合後にメインスタンド・バックスタンド問わず起こった拍手は、この試合を通じ「攻撃の質が上がるし、木島や高木、永田などの負担も少なくなる」(北野誠監督)近未来像を共有できたからこそ自然発生したものである。

これで5勝8分9敗・22得点28失点で勝ち点23。暫定18位となったカマタマーレ讃岐の次節もPikaraスタジアムでのホームゲーム。7月16日(土)18時からレノファ山口との「中四国ダービー」を戦う。前回アウェイでの対戦では0対1と敗れたJ2参入1年目の相手にJ2先輩の意地を示すと同時に、3か月あまり待ち続けているホームのサポーターに「金毘羅船々」を届けたい。

(記事:寺下 友徳)

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