【ゲームレポート】津田体制は黒星スタート。再建へ道程険し(12月26日 高松ファイブアローズ)

ターキッシュエアラインズbjリーグ2015-2016 Regular season 第13節第1試合
高松ファイブアローズ65-76新潟アルビレックスBB
@高松市総合体育館 12月26日(土)

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3週ぶりのホームとなる、新潟アルビレックスとの1回戦は、65-76のスコア。津田新体制は黒星スタートとなった。
23戦を終えて、7勝16敗、奈良が埼玉に勝利したため、順位を1つ落としてウエスタン10位となった。

「日ごろもっと鍛えておかない部分が最後にでる。」と悔しさとも、落胆ともとれる語りで津田ヘッドコーチは振り返った。
実際、前半は米澤主将が「前半はいつもと違って今日、内容もよかったと思う。」といい、新潟の中村ヘッドコーチが「もっとソフトなチームと思っていた」といったように、1本のプレーへの集中、ディフェンスで1歩前へという部分は津田ヘッドコーチに代わっての違いが見られ、新潟を苦しめる場面を作った。

第3Q立ち上がりで、新潟の外国人選手リードを止められずにグッと点差を広げられた後も、山下の3Pやジョンソンのダンクで粘り強く追い上げ、51-52の1点差まで追い上げた。
第4Q、3Pなどで一度は11点差まで離されたあとも、ウィリアムズの個人技、菊池の3Pで4点差まで詰めた。だが、そこでもリードに高い成功率で連続得点を挙げられ、点差を離された。そのあとは、一気呵成の新潟のゲームメイクに比べて、トーンダウンした高松は追いかけることが出来なかった。
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連敗中、差が開いてエースを温存されたり、日本人ばかりのラインナップになっていたりと惨めさややるせなさが募る試合終盤を見せられていたことを考えれば、新潟の看板プレイヤーに本気を出させた点は一つ良い兆しと見ていい。
3Pを27本も打ったのも積極性の表れとみるなら、これもいい兆し。

ただ、津田ヘッドコーチの言葉は、いちいちシーズン前のインタビューの言葉を想起させる。
その言葉から読み取る限り、この3か月間のプラスの成果と言えるものは、敢えていえば、無かった。そして、ゼロから積み上げていかなければならないという事なのだろう。3か月遅れのリスタートに道は険しい。

津田体制が厳しい船出となることは当然のことだった。

この日の一番の成果は、シーズンを諦めるわけにはいかないという焦燥感、勝てない事への危機感が選手たちの言葉として発せられたこと。試合へ、練習への取り組みが変われば、まずチームとしての団結を獲得できる。
戦術であるとか、細かい選手起用についてはそれができてからの話である。

27日は年内最後のゲームで年明けから2週のブレイクが挟まる。海外の選手が少なく、また、ムールが故障しながら志願の出場であったことを中村HCが明かすなど、新潟は万全とは程遠い。
もっと追い詰めることが出来る相手のはずだ。オールアウトで集中した試合を見せてもらいたい。
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津田HC:
よく頑張ったほうだと思います。ただ、日ごろもっと鍛えておかないといけない部分が最後(結果)にでる。練習でもっともっと自分たちを苦しめておかないと試合では発揮できません。まだ、(前半のように)スタミナや気力がある分にはやれますが。練習が試合に間に合うよう、鍛えなければ。
体力的にも精神的にもレベルアップしなければならないということ。
消極的になってしまうところがあるので、打つべきところはしっかり打つよう言っている。意欲的に打ってはくれたが、それが入らなかった。練習でもクタクタのときにこそシュートを打つ。そういうところがまだまだ足りません。
(20点でMVPの)ウィリアムズ選手は個人プレーはいいんですが、チームプレーの部分。使い方を考えながらこれからやっていかないと。
今日は鍛えているチームと鍛え方が足りないチームの差がでた。時間をかけてこつこつやるしかないです。
昔の考えかもしれませんが、気力が一番大事だとやかましくいってゲームへ送り出しました。気力のないプレーをするなと。一番大事なことですから。プロなら精神的な部分でしっかりしてもらわないかんと思っています。
全般としては、自分のマークマンをしっかり守ろうという点では良い部分があったと思います。あとはリングからリングへのスピードアップ、戻るときは速く戻る。でも体力がないとできないことですから。すぐにはうまくは行きません。
自分もプロの経験が浅いから勉強しながらですけれども。基本はプロとかかかわらず変わらないと思うんですよね。厳しさをもって挑戦していってもらいたい。
まだまだ引き出しはいっぱいあるはずなんで引き出して行きたいし、努力しかないです。

米澤主将:
前半いい状態ではいって、いつもと違って今日、内容もよかったと思う。後半立ち上がりで、点差を離されたのが反省点。逆にリードを奪うことが出来れば、ホームアドバンテージで勝つことも出来た。
コミュニケーションの部分はまだ(課題がある)。点差が開く前にタイムアウトでなくコート内でしっかり話をして、どういう風にオフェンス、ディフェンスを組み立てるか。もっともっと細かいところを注意しあわないと。
自分のできとしては、後半は佐藤選手をしっかり抑えることができた。後は他の日本人の部分。小松に19点奪われたがそこを抑えられれば。今日は若手を多く使っていたので、その選手らをうまく乗せていかなめればならない。
僕も今日は3Pが当たっていたのでもっと打てばよかったかなとは思う。

(一方でチームとしては)3P一辺倒になってしまったのは、相手がゾーンディフェンスを敷いてきてウイングが空いていたので。打つべき時にうつ、打つ以上は責任を持つ。この1週間で気持ちの面では戦う集団になれてきた。
コーチの交代も選手それぞれ考え方は違う部分はあるがバスケットボールはチーム競技なので。チームとして纏まってやっていくことは基本。津田ヘッドコーチはそれを大事にしているように感じる。

ウィリアムズ選手:
コーチは自信をもって攻めろといってくれるので思い切ってプレーできている。4Q点差を詰めることはできたが、追いつき、勝ち越すことが出来なかったのは残念。強豪相手でも競えたということは大きかった。もっと周りを活かしたプレーをすることが課題だし、そういう面でも常に成長したいと思っている。
足の状態は、だんだん良くなってきている。明日はもっと良くなるはずだよ。

菊池選手:
オフェンスが外に偏ってしまった。ニノやケントにもっとインサイドのアタックをするようにすれば違ったかな。
ノーマークならどんどん打つように言われているので。今日は外が比較的打ててたんですけれども、明日は同じようにはいかない。インサイドをもっと使わないといけない。
練習は内容自体は変わっているわけでない。でも、雰囲気は変わっている。なんとか津田ヘッドコーチに勝ち星をつけたいし、勝たなければいけないという空気にはなっている。今日も大差での負ではなかったし、新潟と大きな差があるわけではない。

※記録はすべて速報ベース

高松 TEAM 新潟
23 1Q
17
16 2Q 21
13 3Q 22
13 4Q 16
65 合計 76

(高松:ウィリアムズ 20得点、米澤 11得点 )

(新潟:リード 26得点16リバウンド、小松 19得点、佐藤 13得点 )

(写真:山中大地 記事:上溝 真司)

 

【ゲームレポート】津田体制は黒星スタート。再建へ道程険し(12月26日 高松ファイブアローズ)」への2件のフィードバック

  • 2015年12月27日 @ 7:57 AM
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    昨日は試合の入り方がハードで気持ちが籠もったプレイをしていてとても面白い試合だったと思います。
    チームプレイも意識ができておりコミュニケーションもとれており上出来の試合だったと思います!
    あとはフリーの3Pを高確率で入れること中をもっと使うことが出来れば
    勝てない相手ではないと思います

    さすが津田さんって感じですかね
    ACにはしっかり勉強してもらいたいです

    返信
  • 2015年12月27日 @ 10:51 AM
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    新潟のチーム状態を考えれば勝たなけれいけない試合。プロのコーチが気力が一番とは、ファンとして心もとない。この試合も敵将の的確な選手起用と戦術の巧さに負けたと思います。高校生への指導とは違う事を理解しなければ前コーチから向上はない。タイムアウトの取り方も疑問です。プロのコーチが必要です。

    返信

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