【ゲームレポート】2015年香川オリーブガイナーズ、終戦。愛媛MPは初の総合優勝(9月28日 香川オリーブガイナーズ)

2015 四国アイランドリーグplus チャンピオンシップ 5回戦
9月27日 18時試合開始 @坊っちゃんスタジアム
愛媛マンダリンパイレーツ5-0香川オリーブガイナーズ

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(9回裏、2塁走者からゆっくりベンチへ帰る首浦選手の後ろではメディアがあわただしく準備を始める)

指揮官は「1回の3点が重かった」とかみしめるように語った。
1回裏先頭の高田はセカンドゴロ、二塁手伊東選手の送球はそれてセーフ、記録上はヒット。四ツ谷のバントは一塁線上、ファウルになると判断した一塁手原口選手、だが、スパイク跡でキックした球はフェアゾーンに。これも記録上はヒット。
その後にコルビーに結局は勝利打点となる2点二塁打が生まれる。
「選手たちはよく頑張ったし、責められない。」とも言う。
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2つのプレーともミスだ、と言える。
だが、これまでの打てない、点が取れないというプレッシャーは想像を超えるものであったはずだ。少しでも早くアウトが欲しいという焦りが普段通りの送球をできなくさせ、二塁へ進まれたくないという逡巡がまず一つアウトを取るところでギャンブルを選択させた。
結果論だが仮に1死二塁であれば、その後そのままの流れなら1失点で止まっており、試合展開も違うものになっていただろう。
2回裏に松澤選手の二塁打をきっかけに掴んだ1死一・三塁のチャンスでも、加藤選手、伊東倒れて得点が取れず。
先発田村投手が2回1/3、4失点で無念の降板となり、継いだ竹田投手も4回、ワイルドピッチで失点、試合は0-5となった。

その後も指揮官は「まだまだ」「これからが大事よ」と鼓舞したが選手が躍動することはなかった。
こうして、2時間55分の試合は終わり、香川の選手はあるものは茫然と、あるものはうつむき加減で、あるものは瞬きを忘れたかのごとく目を見開き、愛媛歓喜の時間を見届けた。

智勝コーチはこの打撃不調について「1年目の選手が活躍して前期を戦えたけれども、1年間もつわけはない。落ちてきたときに経験のある選手がしっかり引っ張っていかなければ」という。だが、2年目以上の選手が同時に不調に陥ってしまい、旗振り役は不在。チームは組織としての強さを発揮できなくなっていた。

「選手を責められない」の意味には単に最後だから反省を促す必要がないことにとどまらず、この苦境のなか愛媛相手に恐るべき集中力で2勝を挙げたことへの本当のねぎらいも含まれていたように思う。

シリーズの敢闘賞には第一戦で正田をマウンドから降ろすきっかけのホームランを放った有山選手が選ばれた。

香川オリーブガイナーズのシーズンは、終わった。
勝った愛媛は圧倒的な投手力と波の少ない打線を最後に見せた。愛媛にはグランドチャンピオンシップでの勝利を期待する。

香川の選手は、10月5日に始まるフェニックスリーグへ向けて準備を行い、さらには10月22日に行うドラフト会議を目指す。

ガイナーズで更なる成長を目指す選手には、ここで勝つことを宿題に「最後に勝てる力」を身に着けていってもらいたい。
kyaku

西田監督:
前期、そしてソフトバンク杯と勝ち抜いて、72試合目まではよく頑張ったと思います。73試合目が勝てなかった。
初回の3点は重かったということ、田村も頑張っていたから責められないが。(記録に残らない)エラーがらみの失点でね。
ネイラーがいなくなったことは関係なしに、いる戦力はみなよくやっていたけれども、やはり最後は打つべき人が打てなかったかな。
打線の歯車が狂った。ガイナーズには本塁打王、打点王、首位打者がいるわけなんですけれども、短期決戦で(香川の)いいところを出させなかった愛媛投手が素晴らしかったと思います。
愛媛には四国アイランドリーグplus代表として日本一を目指してもらいたい。素晴らしい投手陣だし、キャッチャーの鶴田も成長した。
優勝おめでとう。

伊藤コーチ:
田村は初回かわいそうな部分はありましたけれども、もう一皮むけるにはあそこを抑えきる球威なのか、コントロールを磨くのか。この試合は1回に尽きると思います。
シリーズを通して全体的によく頑張ったともいえるが、あと1球の甘さ、ステップアップするにはそこじゃないかと思います。
川崎はこの1年間で一番伸びたと思います。来た当初はコントロールがバラバラだったり、決め球が緩かったりしたんですけれどすべてよくなったし、成長した姿で(中日へ)返せる。
田村、松本もずいぶんよくなったし、次のステップを目指してほしい。
竹田、原田はいい時と悪い時がはっきりしすぎなので、波を少なくすることができるようになればね。最後にもっと成長できる部分を見せてくれたし野球を続けるならこれを続けてもらいたいね。

智勝コーチ:
立ち上がりですね。
小林ですけれどもNPBで投げていたピッチャーなわけで。出だしから気持ちのこもった球でどんどん来ていたところに呑まれてしまったところがある。あれだけのベテランでも大事な試合では気合を入れてくるんだよというところで若い選手は吞まれてしまった。今日は1回がすべて。シーズン通していろんな結果を出してきた選手がいますけれども、短期決戦では関係ない。打つ、投げる、守る、走るやるべきことをすることができなかった。
僕らの頃は監督の勝ちたいと思う姿勢をさらに上回って勝ちたいんだという気持ちで戦い、準備をしていた。独立リーグという舞台ではあるけれども、勝つために準備してきた自信が、こういう場所でも実力を発揮できるようにしてくれる。
そういう自信を持つところまで行けなかったところが僕の反省であり、課題でもある。
シーズン通してずっといい成績を出し続けられるものではないというのは、僕ら経験してきて、そんなに甘いものではないので。落ちてきたときに、既存の選手たちが引っ張っていかなければいけなかったんですけれど、ここ一番でできなかった。
後期の悪い流れをそのままシリーズに持ち込んでしまったかなと。

宗雪主将:
JAVAの連敗から始まって、連敗スタートということで、主将として何とか立て直して。
チャンピオンシップへ進むことができて。
そのチャンピオンシップの中で1回の記録に残らないミスが出て、シーズン最初にみんなで声を出してやっていこうと決めていたところもうまくできていなくて。
rakkyu
原口のバント処理もそうですし、2回の松澤と中川がぶつかって(落球)の場面もそうですけれど、シーズン中は起きていないことが起きる短期決戦、だから難しい。だからといって、ファンの方がたくさん来てくれている中で、折れるわけにはいかなかったし、最後まで集中しなおすことはやっていたけれども、結果を出せなかった。

ホームへもう一度かえって来ると言っていたのに、ここで終わってしまい、申し訳ない気持ちで一杯です。坊っちゃんで王手を掛けられて、押し返すことができたのはファンの皆さんのおかげだし、今日も点を取られて苦しい展開でも最後まで応援してくれましたし、勝てなくて悔しい。
ファンの皆さんも悔しい気持ちがあるだろうに、「来年期待してるぞ」と優しい声をかけてくれたので、今日の悔しい思いを忘れずにできれば。

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
香川OG 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 1
愛媛MP 3 0 1 1 0 0 0 0 × 5 11 2

勝投手:小林(愛媛)
負投手:田村(香川)

3勝2敗で愛媛が2015シーズン年間総合王座を獲得。グランドチャンピオンシップで新潟アルビレックスBCと戦う。

(記事:上溝 真司)

 

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