【ゲームレポート】 J2復帰は絶たれるも、待ち望んだ後半戦2勝目(11月18日 カマタマーレ讃岐)

2019年11月17日(日) 2019明治安田生命J3リーグ第31節
カマタマーレ讃岐 1-0(前半0-0) SC相模原
得点:讃岐:19
重松 健太郎(後半37分)
Pikaraスタジアム 13:03K.O
(記事:寺下友徳)

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(写真:5ヶ月ぶりのホーム勝利に試合後会見で安堵の表情を浮かべる上村 健一監督)

1年でのJ2復帰はすでに断たれ、後半戦は1勝のみで現在明治安田生命J3リーグ18チーム中16位に低迷中のカマタマーレ讃岐。11月17日(日)の第32節では、13位のSC相模原をPikaraスタジアムに迎え戦った。

カマタマーレ讃岐・上村 健一監督が「3-4-2-1」の立ち位置を敷いたSC相模原に対し、「センターバックからビルドアップしていく相手に前線からチェイシングするために」選択した立ち位置は8赤星 雄祐をアンカー気味に置く4-1-4-1。そこにはシャドーの11森川 裕基に赤星のサポートをさせつつ、両ワイドの28渡辺 悠雅、23西 弘則をカットインさせ、4荒堀 謙次、6長澤 拓哉の両サイドバックの攻撃参加を促し、中村 亮、福家 勇輝の前線と中盤の関係性で得点を奪おうとする意図が見えた。

しかし、前半のカマタマーレ讃岐は攻撃では時折サイドからの崩しからCKを奪う場面は見られたものの、最終局面を決めるクロスが味方に合った場面は皆無。ビルドアップでも2人目・3人目がスペースを作ろうとする動きが少なく、相手の立ち位置に引っかかることに。SC相模原のパス・シュート精度の低さに救われ、スコアレスで折り返すことはできたが、厳しい内容で前半45分を消化した。

「さらに積極的にプレーしよう」と指揮官に送り出された後半に入ると接点で戦う意識が増してきたカマタマーレ讃岐。ただし、中盤でボールを失う場面も多く、後半9分には右クロスから今季リーグ10得点のSC相模原FW27大石 治寿にフリーでバー直撃のヘディングシュートを撃たれてしまう。

その後、後半12分には左サイド長澤からのクロスがこぼれたところに反応し中村の強烈なシュートがバーを叩き、「福家が疲れていたし、ボールを収めるために」(上村監督)途中投入されたFW19重松 健太郎が後半23分に相手GKのリフティングに阻まれる無回転FKを放ち後半36分にも決定的シュート、後半35分にはフリーキックのこぼれ球を西が拾いフリーでシュートを放つなど決定機も増加したカマタマーレ讃岐だが、なかなかゴールネットを揺らすことはできなかった。

しかし後半37分、ついに歓喜の瞬間が訪れる。「粘り強く戦おうと思った」長澤のオーバーラップ、チェンジサイド気味のクロスを受けた重松は「いいクロスが来た」意味をかみしめながら相手DF2人に囲まれながら切り返しでシュートコースを作って左足でGKニアサイドを抜く技ありシュート。チーム得点王のシーズン7点目。第21節・アウェイでのY.S.C.C横浜戦以来となる先制点に観衆の多くがガッツポーズを繰り出した。

その後、アディショナルタイムではSC相模原に決定的なシーンを許しながらもなんとか守り切ったカマタマーレ讃岐は、第21節・アウェイでのY.S.C.C横浜戦以来となる後半戦2勝目。ホームでの勝利と完封勝利は6月15日・第12節の同じくY.S.C.C横浜戦以来、5ヶ月ぶりの歓喜、試合後の「金毘羅船々」となった。

なお、この結果をもってSC相模原を抜いてJ3・18チーム中13位に浮上したカマタマーレ讃岐の次節は11月24日(日)15時からJ2復帰を目前にしたギラヴァンツ北九州と福岡県北九州市小倉北区のミクニワールドスタジアム北九州で対戦。Pikaraスタジアムでの2019年ラストホームゲームは、12月1日(日)13時キックオフのヴァンラーレ八戸戦となる。

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