【ゲームレポート】 FW重松2ゴールも残り8分から悪夢の逆転負け……。前半戦ホーム最終戦に響くブーイング(7月7日 カマタマーレ讃岐)

201976日(2019明治安田生命J3リーグ第15
カマタマーレ讃岐23(前半11セレッソ大阪U-23
得点讃岐:19重松 健太郎2(前半16分・後半6分)、セレッソ大阪U-2344下川 太陽(前半4分)、24ウェリング ピアス(後半37分)、28中島 元彦(後半40分) 
Pikara
スタジアム 1803K.O
(記事:寺下 友徳)

ーーーーーーーー

(写真:残り8分からの逆転負けに倒れこみ、肩を落とすカマタマーレ讃岐の選手たち)

76日(土)カマタマーレ讃岐にとっては、全18チーム34節で行われる2019明治安田生命J3リーグの前半戦ホーム最終戦となる15U-23チームとしては初対戦となるセレッソ大阪U-23を迎え行われた。

 

 629日(日)の富山県富山市の富山県総合運動公園陸上競技場で行われたリーグ前節でカターレ富山に大けがからの復帰初戦となったFW13木島 徹也の決勝ゴールにより勝利するも、続く73日(水)の大阪府吹田市のパナソニックスタジアムで開催された天皇杯全日本サッカー選手権2回戦ではJ1・ガンバ大阪に1対7と大敗している。
立ち上がりは4-4-2システムを変幻自在に動かすセレッソ大阪U-23の活動量に圧倒され、前半4分には中央をパスワークで完全に破られて先制点を奪われてしまう。

 しかしながら、「失点した後はつなぐことができた」とこの日は19重松 健太郎と縦横に動きながら2トップを組んだ17池谷 友喜も振り返ったように、その後のカマタマーレ讃岐はリーグ3試合ぶりの出場となった池谷をプレッシングの起点に、高い位置でのボール奪取から縦パスも選択肢に入れたピッチを広く使うポゼッションを展開。前半16分にMF27林 友哉の左CKを重松がニアサイド頭で合わせて同点に追い付くと、後半6分にはMF7永田 亮太の浮き球パスを相手選手を前にしながら受けたMF14佐々木 渉、がわざと相手にボールを当ててそのこぼれ球を前に運ぶ高度なフェイント技でペナルティエリア近くに侵入。さらにパスを受けた重松が相手DF間にわずか出来たシュートコースからゴール右ギリギリに流し込むビューティフルゴールで勝ち越した。

 その後も決定的チャンスを何度も迎え、2試合連続ホーム勝利へのムードが高まるPikaraスタジアム。しかし後半16分、「相手のビルドアップでの長いボールをケアして、DFラインにプレッシャーを与えるため」(大熊 裕司監督)セレッソ大阪U-234-4-2から3-4-3にシステムを変更すると、「相手のシステム変更に対する2トップの役割をうまく伝えられなかった」(上村 健一監督)カマタマーレ讃岐、勝利の鐘は徐々に音色を低くしていった。

 そして迎えた後半37分、投入されたばかりのセレッソ大阪U-23FW24ウェリング ピアスが「オープンな試合になって危機感は感じていた」(DF30竹内 彬)カマタマーレ讃岐DFラインの乱れを突いてファーストタッチで同点ゴールを決めると試合の趨勢は一転。続く後半40分に相手ゴール前のFKを弾き返されてからのカウンターで決勝点を許すと、DF3ぺ スヨン、5麻田 将吾のハイタワーパワープレーをもってしてもカマタマーレ讃岐に再逆転をする力は残っていなかった。

今季初となるブーイングが響く試合後のサポーター席。それでも2位・ロアッソ熊本が翌77日(日)に試合を残し、首位・ギラヴァンツ北九州がドローに終わったため辛うじて首位・2位へ勝ち点4差の暫定3位をキープしたカマタマーレ讃岐のJ3次節・第16節は、714日(日)13時キックオフで青森県八戸市のダイハツスタジアムで開催されるヴァンラーレ八戸戦。PikaraスタジアムでのホームゲームはさらにFC東京U-23とのアウェイゲームを挟んだ727日(土)18時キックオフ・後半戦初戦となるアスルクラロ沼津戦となる。

 「できていることは継続し、トレーニングで改善していくことを継続する」(上村監督)チームコンセプトを貫きつつ、J2復帰という絶対ミッションといかに向き合い、闘い、達成できるか。後半戦に入ろうとしている今こそ、ピッチ内ばかりでなくピッチ外、サポーター、スポンサー、ステークホルダー、そして香川県の「クラブ力」が問われようとしている。

(記事:寺下 友徳)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です