【インタビュー】証言・ファイブアローズ2017-18シーズンを振り返る。前半~チームスタッフ篇(5月16日 香川ファイブアローズ)
○津田洋道 エグゼクティブコーチ
今年は本当に衛藤コーチを迎えてプロらしいチームになってきていると思います。会社のお仕事をしてほしいといわれて、そういう経験もありませんでしたし、戸惑いました。ただ、会社のためになるんであれば努力しながら力になれるものならなりたいと。すべての面で勉強させられたし、もっと努力しなければならないと再確認した次第です。
-会社の人間として厳しいことを言われることもあったのでは?
覚悟して行っておりますので。
-3年契約の3年目。
3年目にして衛藤コーチを迎えることができたことで、本当にプロらしいコーチング、プロとしての選手の自覚をもてたのじゃないかな。プロと言いながら、どれだけプロらしいことがこれまでできていたのかな。反省が多いですね。
極めてやるのがプロですから。試合でのやる気もそうですし、普段の生活態度も、もちろん練習への取り組みも。遅いですけれどようやく浸透し始めたように思っています。
-衛藤HCを呼んだ訳。
近く(衛藤HCは金沢大学、津田ECは北陸高校)で親近感もありましたし、僕のことを知ってくれていましたし。若くて、研究熱心だし熱いしいろんな面で熱心なヘッドコーチだと思っています。
-3年間一応成績としては上がり続けた。
徐々にで、、、うーん順調に、とは言えませんね。かといって急に強くなるようなものでもありませんが。今のところで満足はしていませんけれども、よかったと思います。
-目指すところはどこですか?
B1へいってタイトルを取るということですね。そのためにはいい選手に来てもらわないといけないですし、必要な物(お金や環境)を何とかしないといけない。
-3年前選手を育ててチームを作るとおっしゃっていましたね。その環境づくりは?
選手個人の気持ちの持ち方から変化していくようでなければ。そんな(現状に満足しない)有りようがプロなんじゃないかと思うし、そういう厳しさがないと成長なんかはしないと思うんですね。成長は(命じて)させるものでなくて、(みずから進んで)するものじゃないかと思うんです。衛藤コーチを招いて、厳しくしてくれたことでようやくその入り口には立てたかもしれないですね。
-ファンの皆さんへ
こういうチームですけれど、一生懸命応援してくれて有難いと思っています。勝つことで恩返しをしたいと常々思っています。いい試合をしたけど負けたではダメなんで、1勝でも多く勝って恩返しをして、来て見たいと思ってくれるようにしたいと思っています。
-津田ECにとって「Bridge」とは?
みんなファン、スタッフ、選手、現場すべて力を合わせながら目標を達していくことです。ほんの少々ですけれどもその橋が見えたかな、見えていたらうれしいんですけれど。
○衛藤ヘッドコーチ
たられば、じゃあないので22勝38敗を受け止めるしかないと思っています。いいとも悪いとも思わずにね。3月の連敗はチームとしてのプラトー(停滞期)だったんだと思います。一旦彼らとの付き合い方というかスタンスを変えたので。残留争いはないなというところまではいきましたから、もうワンランク上げるためにということでアプローチを変えて。そしたら戸惑いがあってオフェンス中心になって。今だからですが、その苦しみがあったから終盤もう一度上がれたとも思います。
でもギアチェンジすることなくやっていたら、もしかしたらもっと勝てていたかもしれないし。(どっちがよかったのか)今後、彼らが示してくれると思います。
-では、連勝の時期と最後の勝ったり負けたりのところでは悩みが違う?
それは違いますね。5連勝は相手が勝手に崩れていたところが大きく、最後はウチがウチのバスケットを展開していた。そこが違うと思います。仕掛けて、そこで選手の感性が出てくる、というのは本当に最後になってからです。
-けが人が多かった
はっきり言えば苦しい状況でしたけれども、勝率としてはそんなに(落とさず行けた)。乗り越えられたのはチームとしてディフェンスを作ってきたからかなと思っているので。
-ベストゲームを挙げるとしたら
最終戦と違います?山形戦。こっちから仕掛けていったし。1Q後手踏みましたけれども我慢強くディフェンスからリズムつかみましたし。
あの試合(私が)キャリアで久しぶりにテクニカルを取られてしまったんですよ。あの後ですよ。一気にスパークして選手でハドル組んでガーと流れをつかんでいったので、成長したなと思いましたね。高田も筑波もいなくて、そこですぐにハドル組んでディフェンスから流れをつかみに行っていたので。メンタルの部分でベストゲームですね。
できない部分はできない部分で置いておいて、できることをする、その判断が素晴らしかったと思います。
-ファンの皆さんへ
しんどかったぁ、が正直なところで、声援を頂けて実力以上のものが出せていたと思いますし、終盤特にけが人が出ても崩れないチーム力は声援のおかげと思います。しんどいシーズンでしたし始まったばかりのチームですけれども、皆さんのおかげで60試合を無事終えられて、ベースを築けたと思います。感謝しかないですね。
地域のチームとして高めていけるし、行かないといけない。切磋琢磨していける組織となれれば、と思います。
-「Bridge」とは
チームに長い歴史があって。そこから新しいチームへの橋渡しやったんだと思います。社長も変わりましたし、オフェンスからディフェンスへ次のシーズンへの橋渡しとなったんじゃないかと思います。