【ロングインタビュー】2人にとっての「Bridge」とは?若きガードコンビが2017-18シーズンを振り返る~後篇(6月28日 香川ファイブアローズ)

木村啓太郎、石川智也へ聞くロングインタビュー後篇。
それぞれの古巣との対決。自ら抱く課題。改めて2人にとっての2017-18シーズンとは何だったのか?

前篇-【ロングインタビュー】悩みと変化。若きガードコンビが2017-18シーズンを振り返る~前篇(6月22日 香川ファイブアローズ)

中篇‐【ロングインタビュー】連勝と連敗。エースとの口論の真実。若きガードコンビが2017-18シーズンを振り返る~中篇(6月25日 香川ファイブアローズ)

(聞き手:中条さくら)

(後篇)-このチームはブースターあってのチーム。いなかったら僕らの存在価値もない。だからこそ、もっともっと人を惹きつけるような人間にならないといけないなと思っています。(木村啓太郎)

―8連敗後、1勝をはさんで再び9連敗。チームに何が起こっていた?

木村啓太郎:やばかったよな。

石川智也:負けている時の雰囲気と、5連勝してた時の雰囲気が練習から全く違っていた。

木村:相手に僕らのバスケを対策されて・・・。で、ディフェンスは崩壊、オフェンスはレジーしかいないって感じになってしまった。そこで僕や日本人がもっと積極的に点を取りにいけば良かったんだけど何故か僕も消極的になってしまって。ホントに自分自身、何してたんだろう。

―その間、石川選手はどんなことを意識していた?

石川:相手にスカウティングされ、パスも読まれるようになって自分のしたいプレイができなくなっていた。なのでシュートを打たないと始まらないと思ってシュート練習をしっかりやっていました。

―チームの悪い雰囲気を打開できる選手はいなかった?

石川:誰もできないくらい重い雰囲気だった。

―この間にプレイオフ進出が消滅しました。その際のモチベーションは?

木村:プレイオフが消滅したことより目の前の1戦をなんとかしないと本当にマズイ、昨季の19勝を下回ったらやばいなと。メンバーが大幅に変わったじゃないですか、昨季から。「こいつら去年よりダメじゃん」って言われるのが怖かった。目の前の試合に勝たなきゃって頑張りました。

石川:奈良が西地区の下にいたので奈良にだけは負けたくないなと。そういう気持ちで香川に入団しましたし。試合を見に来てくれている人の前で情けない試合をしないよう一試合一試合を大切に戦うよう心掛けていました。

―連敗ストップは2人の力も大きかった(第28節の仙台戦2日目)。木村選手は残り2分弱で試合を決定づける3Pを決め、石川選手は攻守にわたり奮闘しました

木村:もう残り試合も少なくて。さっきも言いましたが去年の結果を越えなきゃっていう気持ちも強かったし、失うものが僕らには何もなかったので積極的にアタックにいきました。

石川:ハーフタイム、HCにめちゃくちゃ怒られて泣いてしまったんですよ、もう大泣き。で、後半コートに立った時、見返してやろうっていう気持ちが強かったです。

―第29節の奈良戦、石川選手は奈良のエース・小松秀平選手と対峙。自身でも成長を感じたのでは?

石川:成長を感じたというか・・・。小松さんはベテランで経験もある選手。そこで、自分の力をどれだけ試せるのかって思っていました。シューターにつくディフェンスが一番難しいと思うんです。なので、そこはいい経験をさせてもらえました。

―手応えは?

石川:1日目はある程度通用したと思うので、それは自分でもいい方向に捉えています。奈良のブースターさんから「成長したね」って言ってもらえて凄く嬉しかったです。

―続く青森戦。木村選手にとっては今季、最初で最後の古巣との対戦。

木村:僕が青森でプレイしていた時のHCが信長(佐藤)さん。僕は昨シーズンの最後、全然使ってもらえなかったので青森ワッツというより信長さんを倒してやろうという気持ちだった。けど信長さんが直前に契約解除になって、モチベーションが上がらなかったんです。両親や親族がみんな来てくれていたので、1戦目はなんとか頑張れたけど。1日目の前半で足がつってしまい、2日目には足が痛くて全然動けなかった。地元まできて足が痛いなんて言っていられないけど結果は0点。情けないですね、成長を見せることが全くできなかった。

―そして終わってみれば22勝38敗。この結果をどう感じる?

木村:前半は16勝18敗。最初はつまずいたけど成長しながら立て直していった。でも後半戦に入り相手に対策されはじめた。そのなかでもっともっと個人としてやれることがあった、打開できるところがあったなと反省しています。

石川:5割いけそうな時に自分たちで自滅した。そこでポイントガードとしてチームをコントロールしないといけなかったんですがチームを良くするというより自分自身のプレイに集中してしまい、それが悪い方向に向かってしまった。

―ブースターへ一言。

木村:どういう所かも分からないまま香川に来たんですが温かく迎えてもらい、たくさん声もかけていただきました。おかげでバスケットに打ち込むことができ感謝しています。これからも香川を盛り上げていくのでファイブアローズをよろしくお願いします!

石川:僕のTシャツやパネルなど作っていただけてとても嬉しかったです。応援して下さる方のためにも勝たなきゃいけないという自覚を改めて感じる年になりました。昨季より3勝ですが多く勝てたことは皆さんの声援のおかげです。引き続き来季も声援をお願いします!

―二人にとって「Bridge」とは?

木村:ブースターさんとのBridge。このチームはブースターあってのチーム。いなかったら僕らの存在価値もない。だからこそ、もっともっと人を惹きつけるような人間にならないといけないなと思っています。

石川:チームメイトです。このメンバーで出来たことが嬉しかったし、みんな優しかった。苦しい時もみんなで乗り越えることができました。

 

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